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リサーチャー
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【3】織のあるネイティブスケープ Chapter three - the "Nativescapes" with textile

【第三回】織のあるネイティブスケープ展
ららぽーと福岡: 2022年6月15日(水)~7月4日(月) ※会期終了
旧寺崎邸   : 2022年7月9日(土)~7月25日(月)※会期終了

「織って何だろう?」

うなぎの寝床では、これまでに福岡の久留米絣をはじめ、日本各地にある織物、例えば播州織、備後節織、遠州織、福山デニムなどを、現代風のMONPE(もんぺ)に仕立て、商品として紹介してきました。織物、織り方には様々な種類や産地の特徴があること、そしてこれらの織物をもう少し深く掘り下げて見ていくと、「織物」の歴史を紐解くためには「編み」という技法についても知る必要があるということもわかってきました。

第三回目は、「織のあるネイティブスケープ展」。

「これも織物?」「あれは織物なの?」という疑問を抱くことから始まり、産地の特性、製法の違いや実際の肌ざわりを体感し、織のあるNativescape (ネイティブスケープ)と出会うことで「織の世界」を研究していきましょう。

◯Nativescape (ネイティブスケープ)とは
「ネイティブ(その土地固有の)」と「ランドスケープ(風景)」を足した造語。
うなぎの寝床では、地域固有の文化と物語(ネイティブ)を重んじながら、未来へとつないでいく人々がいる風景(ランドスケープ)をネイティブスケープと定義しました。

 

◯企画展の開催情報はこちら

 

− 織のあるネイティブスケープ −

【1】 平織り・綾織り・朱子織りって何だろう?

【2】 動力織機の発明と繊維産地の多様性

 

− 研究後記 −

■ 企画展開催時の様子

ららぽーと福岡店
2022年6月15日(水)~7月4日(月)

 

旧丸林本家
2022年7月9日(土)~7月25日(月)

 

旧寺崎邸
2022年7月9日(土)~7月25日(月)

 

■ 企画展を振り返って

「織のあるネイティブスケープ展」を終えて、研究員が感じたこと、学んだこと、今後に活かしたいことなどをまとめてみました。

研究員コメントより:

・生活に身近なものでありながら、意識したことがなかった織物と編み物の違いや、生地の構造を知り、衣類や物を見る時の視点が新しく増えたように思う。本展で知った編み、織りについての内容(主に構造の違い)にも接客時に触れると、「へぇ〜!」という反応をいただける場面が増えたので、話がしやすくなった実感が。

・教科書が3Dになった(歴史や土地、風土、構造等)、身近な資料館のような感じで、学びには良かった。

・今回は特に子供が織機に興味を持つ場面が多かったので、「今着てる服も、こうなってるんだよ~」と話しかけることも。

・各地の色んな織りを知れたのは大変よかったですが、せっかくなので、もっと久留米絣に特化した展示がひとつくらいあってもよかったのかも。

・三原組織を織り機で展示してあるのはよかったですが、その織り方で実際にどんな布が作られるのかが近くにあると、身近に感じてもっと体感できたかもしれない。お蚕さんの本は分かりやすくてとっても良かった。

・旧丸林本家と旧寺崎邸の店舗を連動させたディスプレイにするとお客様の行き来も促しやすい。(旧丸林本家の展示)内容も旧寺崎邸であまりフォーカスしていなかった部分を補完できるものだったので、その棲み分けも良かった。連動する場合、展示物として全体の統一感があるとより良い。

 

■ 総括

「織物と編み物の違いって何だろう?」そんな問いかけを紐解いていくところからはじまった「織のあるネイティブスケープ展」。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の話、織りと編みの歴史、書籍から見ていく「織」の世界など、様々な情報を用いてディスプレイや商品とともに紹介しました。

うなぎの寝床では「久留米絣のMONPE」をはじめ、播州織やデニムなどの織物で作られた「MONPE」を主要なもの(商品)として取り扱っていることから、今一度、その織物がどんな地域でどんな手法で織り続けられてきて、どんなもの(商品)を作り出してきたのか、基本へと立ち返り見て考えることに結びつけられた貴重な機会となりました。

「平織り」「綾織り」「朱子織」という織の三原組織を探る基本的なことから始まり、それぞれの特徴や織り方の技法の違いによってできる生地の種類、用途に適した使われ方、実際うなぎの寝床で取り扱っている商品にはどんな織り方のものがあるのかなど、展示を交えて紹介もしました。今回はららぽーと、旧寺崎邸以外に、もんぺを例にとって見て触れていただく場が大事と考え、旧丸林本家での展示も実現しました。

実際に織機を用いて3つの織り方を表現することで、目で見て手で触れてもらい、実感値をもって織が表現しているもの、そしてその風合いも含めて、織りを体験していただけたのではないかと思っています。欲を言えば、少し比較例が少なかった「朱子織」の生地もふんだんに用意し、三原組織の明確な違いにフォーカスしても良かったのかもしれません。

この研究会を通じて、日本全国には、久留米絣のように地域の文化として継承されている織物がさまざまあることも再認識できましたし、こういった織物がこれからの時代に即した形でどのように受け継がれていくのか見続けて、研究していければと思っています。

 

■ 「織」にまつわるつくりて

□ 神藤タオル (タオルメーカー / 大阪府・泉佐野市)

□ イケウチオーガニック(タオルメーカー /愛媛県・今治市)

□ steteco.com(ステテコメーカー / 大阪府・箕面市) 

□ 工房織座(小幅織物工場 / 愛媛県・今治市)

□ インスタイル(い草織物メーカー / 福岡県・大川市)

□ 「掛川」工房大木(掛川織職人 / 福岡県・大木町)

□ フラミンゴ(ベレー帽製造 / 熊本県・宇城市)

□ NISHIGUCHI KUTSUSHITA(ソックスブランド / 奈良県・葛城市)

□ タケヤリ(帆布工場 / 岡山県・倉敷市)

□ 小倉縞縞(小倉縞 / 福岡県・北九州市)

□ HARAPPA(会津木綿工場 / 福岡県・会津若松市)

(2022. 8. 12現在)

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□ 現代風MONPE(産地コラボ)

 

◯「織」にまつわる商品一覧はこちら

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