【雑感にょろり】くくり。括り。ククリ。久留米絣の真髄。
【雑感にょろり】くくり。括り。ククリ。久留米絣の真髄。

くくりって何?久留米絣業界における「超」重要ワード。
「くくる(括る)」と聞くと、皆さんはどういう動作を思い浮かべるでしょうか?髪をくくったり、新聞をくくったりという使い方もありますし、抽象的な意味であれば、「話を締めくくる」「腹をくくる」という使われ方もされます。いずれにしろ、日常会話においてあまり頻繁に使う言葉ではないかもしれません。しかし、この「くくる」という言葉、久留米絣業界においては「超」重要ワードです。久留米絣を久留米絣たらしめる工程だからです。絣(かすり)は英語で「Ikat(イカット)」と言いますが、語源がマレー語やインドネシア語の「くくる・縛る」という意味の言葉であることからも、この工程が「イカット=絣」の織物のアイデンティティであることが分かります。
くくり屋さんは専門職。久留米絣独特の「ゆらぎ」のため。
具体的にどういう工程かというと、織る前の糸を、部分的にぐるぐるとくくり(縛る・くびるとも言う)、くくったところだけ染まらないようにすることで、白い「かすれた」模様を作ること。このくくりの工程だけが、久留米絣業界では完全に分業されていて、「くくり屋さん」という専門の職人さんが産地に3件残っています。自動の機械も導入されていますが、複雑な模様はいまだに手足を動かしながら使う手動機械です。手で一つ一つ縛っていく「手括り」よりはもちろん効率はいいですが、それでも相当な手間と時間がかかります。
このくくりの工程があるからこそ、久留米絣の最小ロットは他の織物よりも大きく、また柄を合わせるためにいまだに反物幅の小幅織機で布を織っているのです。「え、じゃあ良いことあるの!?」と思ったそこの貴方、すべては絣独特の美しい「揺らぎ」のため。プリント柄では絶対に出ないかすれ模様には、人間味あふれる味わいがあるのです。ある意味、究極の贅沢品かもしれません。渡邊
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