金沢製菓

1959年から水飴を使った手作りポン菓子をつくる株式会社金沢製菓は、1951年に水飴屋として創業し、行商中にポン菓子機の存在を知りポン菓子づくりをはじめました。ポン菓子は米などの穀物にポン菓子機（穀類膨張機）で圧力をかけ、膨らませてつくられ、その製法は海外で開発されたと言われています。日本では砂糖などを絡めた菓子として戦後に普及しましたが、愛媛県東予地方では、人々に幸せのお福分けをする縁起物として婚礼や出産祝いなどにも使われてきました。２代目の金澤憲一朗さんはポン菓子に最適な米を厳選し、水飴のブレンドにこだわったポン菓子をつくってきました。新しいお菓子が次々と登場し販売が減少するなか、1991年に土産物として「こめおこし」を開発すると、「太鼓型」とよばれる丸い形に固めた珍しい形と、うす塩味、苺味などの甘いだけではないポン菓子がヒットします。現在は３代目の榎本収さんが、昔ながらの手づくり製法と味を守りつつ、現代に合う商品づくりを続けています。