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【7】 わたから見えるネイティブスケープ Chapter seven - the “Nativescapes” with Cotton
【第七回】わたから見えるネイティブスケープ展
ららぽーと福岡: 2022年11月2日(水)~11月21日(月)
旧寺崎邸 : 2022年11月26日(土)~12月12日(月)
「ふわふわで、ぽかぽかで、心地よい」の正体は?
~見えないところをみてみよう~
細い糸状のものがたくさん集まったふわふわの状態、そのものの総称を「わた」と言います。「わた=コットン(木綿)」だけを指すのではなく、蚕からとれる絹の「真わた」、羊からとれる「羊毛」、水鳥の羽の「羽毛(ダウン)」や化学繊維の「ポリエステル」なども「わた」の仲間であり、それぞれ独自の特徴や機能性を持っています。
吸湿性、通気性、放熱性、弾力性、保温性など、目に見えないところで数多くの機能性や実力を発揮し、私たちのくらしの中の心地よさを培ってきた「わた」。
「わた」が精製され、はんてんやクッションの中材(中わた)として手作業でひとつひとつ入れられていく様子から、見えないところで機能する「わた」の存在、その心地よさの理由をじっくりと検証・研究していきましょう。
原綿問屋の新川桂で製綿される中わたを使った宮田織物の「わた入れはんてん」のラインナップを筆頭に、わたを使った様々な商品とともに「わたから見えるネイティブスケープ」を紐解いていきましょう。
○Nativescape (ネイティブスケープ)とは
「ネイティブ(その土地固有の)」と「ランドスケープ(風景)」を足した造語。
うなぎの寝床では、地域固有の文化と物語(ネイティブ)を重んじながら、未来へとつないでいく人々がいる風景(ランドスケープ)をネイティブスケープと定義しました。
【コラム】 – わたから見えるネイティブスケープ
– 研究後記 –
■ 企画展開催時の様子
ららぽーと福岡店
2022年11月2日(水)~11月21日(月)
旧丸林本家
2022年11月26日(土)~12月12日(月)
旧寺崎邸
2022年11月26日(土)~12月12日(月)
■ 総括
「わた」と聞いて私たちがまず何を頭に思い浮かべるのか…。
いわゆるコットンだけではなく、細い糸状のものがたくさん集まったふわふわの状態、そのものの総称を「わた」ということも今回の研究を始める際に知ったことでした。
知っているようで知らない「わた」そのものについて調べる所から始まった今回の企画展。 新川桂では、中わたの製造工程やクッションのわたいれ現場を見学をしたり、宮田織物では、はんてん作りの工程や実際にわた入れ体験やその様子を見学したりと、つくりての現場を直接目にする機会があったことでより知見を深めることもできました。
「わた=コットン(木綿)」だけではなく、蚕からとれる絹の「真わた」、羊からとれる「羊毛」、水鳥の羽の「羽毛(ダウン)」や化学繊維の「ポリエステル」なども「わた」の仲間であり、それぞれ独自の特徴や機能性があること。目に見えないところで数多くの機能性や実力を発揮し、私たちのくらしの中の心地よさを培ってきた「わた」の存在、その心地よさの理由をじっくりと検証・研究することができました。
上記に挙げた様々な素材の「わた」の歴史や特徴を調べていくうちに、どうやらヒトは「毛」のかわりに「わた」を使い、「空気」をまとって寒さをしのいで生きてきたといこともわかってきました。さらに、動物や植物の毛から作られる色々な素材の「わた」たち、そして、どんな素材でもわた状にすると繊維と繊維の間に空気を含むことから、断熱性と保温性をもつことができ、ため込む空気の量が多いほど、断熱効果が高まり暖かくできるということも。 わたというシンプルなものを様々なアングルから、うなぎの寝床らしい研究結果をある程度、導きだせたのではないかと思っています。
それでもなお、調べれば調べるほどに、まだまだ私たちの知らないわたに関するユニークな事実や未知の領域が出てくるのではないか?という、さらなる研究の可能性を秘めたわたの存在は、これからもおりを見て研究を続けてみたい存在です。
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