【旧寺崎邸】 久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-
- 会期
- 2023.7.7 (金) 〜2023.7.17 (月)
久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-
- 日程
- 2023年 7/7(金)-7/17(月)
- 店休日
- 火、水(祝日営業)
- 営業
- 11:00〜17:00
- 住所
- 福岡県八女市本町327
- 電話
- 0943-24-8021
- 駐車場
- 10台
【旧寺崎邸】 久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-
インドで発祥し、イギリスを経由して日本で独自の進化を遂げていくカレー
日本のカレーライスの歴史を知っているだろうか?カレーはインド発祥の食べ物である。直接インドから伝わった訳ではなく、イギリスがインドを植民地にし、インドのスパイス文化とイギリスのシチュー文化とが融合したカレーは、明治のはじめごろ日本に伝わった。ちょうど同じ時期にそれまで禁止されていた肉食が解禁され、それと共に洋食専門店が続々開業し「ライスカレー」がメニューに掲載され人気を博し関心が広がっていく。
1905年には国産カレー粉の製造販売がスタートし、大正から昭和にかけて、学校給食に導入され、カレールウが登場したりと国民的に広がる。またカレーパン、カレーうどん、カレー丼など、日本独自の解釈が加えられ異文化ミックスをされて発展していく。
さらに、最近はスパイスカレーブームも相まって、スープカレーやスパイスカレー、ダムカレー、インド風カレー(風ってなんだ?と思う。笑)など、日本独自のカオスな発展というか、オタク的な進化を遂げているように感じる。日本人は海外から入ってきたものが独自に解釈して、マニアックにアレンジを加え変化させていく特性があると考えている。
Tシャツも肌着から風刺Tシャツまで
独自の発展を遂げたフォーマットである
Tシャツもそういう、原型から変化を遂げながら独自の発展してきたフォーマット(型)であり、日本に入ってきてからも独自の発展を遂げている。アメリカの兵士の下着として着用されていたものは、1950年代に映画『欲望という名の電車』でマーロン・ブランドが着ている様子をアメリカの若者が見て影響を受けて流行し、ファッションとしても普及する。その他にも、洗濯での回収率を高めるために考案されたアメフトのナンバリングTシャツ、大学の紋章が入ったカレッジTシャツ、そして、I ♡ NEW YORKなどのお土産Tシャツ、風刺のメッセージが入ったメッセージTシャツ、そして、音楽ライブなどで必ずあるノベルティTシャツ、Tシャツというフォーマット自体も、独自の発展を遂げてきている。
日本においては、誰から聞いたか忘れてしまったが、白Tシャツで、これだけ肌触りや質感、厚さ、縫い方など多様性があるのは日本だけなのではないか?と聞いた。#FFFFFFT(#FFFFFFというのはwebで色指定する時の「白色」というコードである)という白Tだけの店も現れたりしている。面白い。実際日本の工場にいくと、縫い方のテクニックやこだわりがとても細かく解説されることがよくある。
今回中心的にご紹介する久米繊維は1935年、東京都墨田区で創業し1950年代半ばからTシャツという文化が広がる前からTシャツをつくり続けている。もう約70年もの間Tシャツをつくり続けているのだ。常務の久米秀幸さんと話すと、アメリカ文化とともに輸入されてきたTシャツを、職人であった初代の才市の技術と、2代目の信市が弟の利男とともに形にしていった。Tシャツという分野で、縫製技術からプリント技術、時代に合わせたシルエットやファッション波、海外生産との戦いなど様々な波乱万丈を乗り越えながら、今Tシャツという分野で国産Tシャツを作り続けている。一つ一つの型が独自のつくられ方をしており、マニアックな商品ばかりである。
久米繊維だけでなく、日本に残っているものづくりは、海外から入ってきた文化などを、独自の解釈を加えて、日本独自のある意味でいうとガラパゴス的な発展をとげたものと言える。だから「久米繊維のTシャツはカレーライスである」という少し飛躍した比喩を使ってみた。久米繊維のTシャツは残念ながら、うなぎの寝床でオンライン販売ができないのだが、八女のお店にこの期間、セイヤング、02T、色丸首、楽Tという4種類のTシャツを置かせてPOP UPさせていただくので、興味がある人はぜひお寄りいただけると嬉しい。
このTシャツが一番良い時期に、MONPEなどの定番商品と合わせて見てみてほしい。
開催概要
久米繊維と国産Tシャツ週間 -久米繊維のTシャツはカレーライスである-
日程 | 2023年 7/7(金)-7/17(月) |
---|---|
店休日 | 火、水(祝日営業) |
営業 | 11:00〜17:00 |
住所 | 福岡県八女市本町327 (会場アクセス) |
電話 | 0943-24-8021 |
駐車場 | 10台 |
その他の企画展
【旧丸林本家】 UNA PRODUCTS 蔵出し市
UNA PRODUCTSの秘密の裏側 掘りだしモノがずらり うなぎの寝床の自社商品「UNA PRODUCTS」が活動を続けておよそ10年。さまざまなつくりてと、産地と取り組みを…
【旧丸林本家】 久留米絣MONPEオーダー会
好きな色柄を、好きな型、好きなサイズで あなた好みのMONPEがつくれる限定3日間! この柄でファーマーズMONPEがあったらなぁ… 2L・3Lでも色柄が選べたらいいのになぁ…
【八女・博多・愛媛大洲】 はんてんてん 2024
着たら最後、やみつきなあたたかさ 今年もきました、はんてんの季節。宮田織物の「わた入れはんてん」を特集します。 昨今ではさまざまな素材を使った防寒着がありますが、そのような…
【旧寺崎邸・ららぽーと福岡店】 21時からの灯り / 八女提灯と「シラキ工芸」
灯りを楽しむ“非日常” まばゆい光よりも、やわらかな灯りを。明るさよりも、適度な暗さを。 のんびり過ごす夜を照らす「シラキ工芸」の提灯を特集します。 八女は提灯の産地であ…