丸編み一筋、一世紀
産地から届ける高品質インナー

そこは、まるで「丸編みの国」。和歌山県（和歌山市・紀の川市周辺）には、Tシャツやスウェットなどに使われる「丸編みニット」に特化した産地があります。世界中どこを見ても、ここ和歌山にしかない機械や技術があることから、国内外のファッションブランドなどで高い評価を受けるニット生地を生産しています。

今回特集する森下メリヤス工場は、1907年創業。丸編み一筋の生地メーカーです。国内に数台しかない希少な編み機でゆっくりと編まれた、心地の良いインナーをご紹介します。

森下メリヤス工場 オンラインショップの商品一覧はこちら

＜商品ラインナップ（一部）＞

・macaroni ウールタンクトップ（左）

・macaroni ウールクルーネックプルオーバー（右）
※店頭販売のみ

・1907 Unisex Merino wool long sleeve T-shirt

＜開催概要＞

丸編みの国 和歌山 「森下メリヤス工場」
2024年 10/18（金）〜10/28（月）

うなぎの寝床 旧寺崎邸
店休日　火、水（祝日営業）
営業　　11:00〜17:00
住所　　福岡県八女市本町327 （会場アクセス）
電話　　0943-24-8021
駐車場　あり

うなぎの寝床 ららぽーと福岡店
営業　10:00〜21:00
休み　施設休業日に準ずる
住所　福岡市博多区那珂6丁目23-1 1F （会場アクセス）
電話　092-586-7860

伸びる 筒が 服になる 「丸編み」

編みにも色々な種類があります。代表的なもので言うと、手編みのマフラーやセーターでよく見られる「横編み」という編み方で、平板状に生地が編み上がります。

今回紹介する「丸編み」は、円筒状に編み上げる編み方です。筒状の生地を筒のまま服にする「丸胴（まるどう）」という作り方は、縫い目が脇になく、肌にストレスがかからないのが魅力です。

丸編みで作られた生地を「メリヤス」と呼びます。漢字で書くと「莫大小」。ニットの中でも特に伸縮性に富んでおり、大きくも小さくも変化する様子からこの漢字が当てられたそうです。昔から肌着や靴下、ジャージ素材、包帯や寝具まで、幅広いところで親しまれてきています。

「ヴィンテージ編み機」でゆっく〜りと編み上げる

森下メリヤスの「makaroni」シリーズは、数多く保有している自社の編み機の中から、今では製造されていないヴィンテージ編み機（ドイツ アルビー社製）を使用しています。

現代の編機と比べると編む速度はゆっくりですが、ゆっくり編まれるからこそ、糸に必要以上の負荷がかからず、空気を含むようなやわらかな風合いの生地を編み上がります。

ムレない・ニオわない・チクチクしない
「ウール」の機能性

「makaroni」シリーズ、「1907」シリーズの素材には、ニュージーランドの雄大な自然の中で育ったメリノウールを使用しています。

羊の体毛であるウールはあたたかいだけでなく「吸湿速乾性」にも優れており、過酷な環境から自らを守るための機能が備わっています。体から放出される水蒸気を素早く吸収し発散。ムレにくく、アセ冷えしにくく、匂いにくいなどの特性から、登山などのアウトドアの衣類として、昔から季節を問わずに使われています。

使用している糸「スーパー120’s」は、繊維直径が0.0175mmと非常に細く、素肌に着てもチクチク感がしにくいです。 防縮加工をしているのでご家庭で洗濯していただけます。

ウールの特性について詳しくはこちら↓
【羊羊特集】 死んでいるけど生きている。ウールの機能と不思議

つくりて紹介 森下メリヤス

株式会社森下メリヤス工場は、明治期に和歌山市で創業したニット生地メーカーです。和歌山市は温暖な気候のため綿花の栽培に適し、江戸中期から綿織物が発展しました。紋羽織から綿ネルへ、綿ネルから綿メリヤスへと織物から編物へと転換し、現在は丸編みニット生地の国内生産４割を占めるニット産地です。丸編み生地は円筒状の丸編み機で編まれ、ニットの中でも伸縮性に富みます。森下メリヤスは1907年に吊り編み機５台で袖口の生産からスタートし、戦時中の工場焼失を経て、パイル編み地の開発、ジャージ生地の裏毛編みなどを生産してきました。現在は紀の川市貴志川の工場に、古い吊り編み機やヴィンテージ編み機、最新の編み機など多様な編み機200台を有し、アパレル向けのほか、包帯や車のシート等の資材など、用途に合わせた生地をつくっています。４代目の森下展行さんは、自社ブランド「1907」、「macaroni」を展開し、天竺生地シャツ、ウールインナーなどの上質な和歌山ニットを世界へ発信しています。

森下メリヤス HP