【つくりて訪問記】変わり続けるtamaki niime

このコラムは、【八女本店・ららぽーと福岡店・愛媛大洲店】tamaki niime POPUP 2026秋に関連した記事です。

のこぎり屋根の編みラボ 

POPUPを開催するにあたり、兵庫県西脇市のtamaki niimeに訪問し、作品を直接選びに行き、移転して新しくなった編みラボの見学をしてきました。 うなぎの寝床では、常に変わり続けるtamaki niimeの歩みを追ってきました。前回は新雌邸を見学しましたが、今回は新しい編みラボを見学して、tamaki niimeのこれからが少しずつ見えてきている気がします。 

前回の新雌邸訪問のコラムはこちらから

JR姫路駅で新幹線を下車し、車で移動すること約1時間。加古川が流れ、田園が広がるのどかな場所にtamaki niimeショップ&ラボはあります。ショップから奥の方を見ると、実際に作品を織っている風景が見えるのが印象的でした。 

さっそく、車で数分くらいの場所にある新しい編みラボにご案内していただきました。この建物の外観には1つの特徴がありました。それは、のこぎりのようにギザギザした形状の屋根です。この屋根の名前は、その見た目通り「のこぎり屋根」と呼びます。昔は、全国の繊維産業の工場でのこぎり屋根の建物が採用されていました。

のこぎり屋根は、

・北向きの窓で直射日光が入らないため、光が優しく生地が日焼けしにくい。
・1日を通して明るさが変わりにくいため、色の確認や傷の確認がしやすい。 

 上記のような特徴があり、播州織が発展してきた西脇市では、昔からのこぎり屋根の工場が多かったそうです。 

今回の編みラボ移転では、最初から編みのラボを移転しようと始まったわけではなく、昔ながらの播州織の工場であったのこぎり屋根の建物を活かすことができないかと始まったそうです。そのため、必ずしも編みのラボが移転するかはわからなかったそうですが、その中で移転前の編みラボでは手狭になっていた部分もあり、編みラボの移転につながりました。

tamaki niimeといえば織りのイメージが強いかもしれませんが、移転したことで、編みをもっと確立させ、編み作品をもっと手に取ってほしいと仰っていました。また、新しい編みラボを、「魅せるラボ」にしようと考えていて、お客様や地域の方々にのこぎり屋根の編みラボをひらいて、実際に見ていただくことで、西脇のものづくりの風景を感じてほしいと仰っていました。 

tamaki niimeには「niime村」という構想があります。
niime村は、代表・玉木新雌さんの著書の中で、次のように語っています。

niime村っていうのは、私の中のビジョンでは、ものごとが循環されていて、そこで暮らす人たちがみな愉しくワクワクしてて、しかも持続可能であるっていう状態なの。

— 『きもちいい は うつくしい』より

niime村は、単にものづくりをする場所を作るのではなく、暮らしや働き方など多様な取り組みで、人や生き物、自然が関わり合いながら循環できる場所を作ろうとしている動きだと思います。実際に訪問して、1つの場所だけではなく様々な場所に拠点を置くことで、西脇全体を巻き込んで、人や地域のつながりを生み出していこうという姿勢を感じました。 

風合いを考える

編みラボには2つののこぎり屋根の建物があり、横編み機と丸編み機で分かれていました。
丸編み機では、主にカットソーの作品を編んでいるそうですが、丸編み機は移動した直後ということで、横編み機が稼働する工場をメインに見学しました。

中にはたくさんの糸が置いてあり、整経、編み、糸始末、洗いが工場内でできるようになっていました。この工場で使用している横編み機は、ホールガーメントという編み機を使用しており、縫製をせずに1着まるごと編むことができる編み機です。新しい編みラボに移転したことで、作業場所が広くなり、編み機の設置台数にも余白を持たせることができるようになったそうです。

編みチームの丸本さんに、作品を作る際に1番大事にしていることをお聞きすると、「風合いです」と仰っていました。
同じ作品を作っていても糸の種類や太さが変われば、風合いも変わり、求めている風合いは何なのか、試行錯誤されるそうです。

今年の作品に編みチームの方がデザインした作品があるとお聞きしましたが、自分がデザインしたものを、作品の完成まで携わっているため、細かいこだわりや想いが、試行錯誤しながらたくさん反映されているなと感じました。実際に編みチームの方とお話をするなかで、作品を作る想いも含めてのイッテンモノだと感じ、改めてtamaki niimeの作品に惹きつけられる理由がわかった気がします。

まずはやってみよう

「すぐやろう。やりながら考えよう」。
今回の訪問ではそんなことを随所に感じることができました。

新しい編みラボに引っ越してから、まだ正解を導き出せているわけではないですが、「魅せるラボ」として作業場の配置を試行錯誤し、お客様や地域の方々に西脇のものづくりの風景を見てもらえるためにやりながら考えているお話を聞かせていただきました。

話を聞いていく中で、「次来た時には、また大きく変わっていると思います。」という言葉を何回も聞く機会がありました。新雌邸ができて、新しい編みラボができて、niime村はますます広がっていっているなと感じました。私は、西脇に残っているのこぎり屋根の建物を編みラボとして活用し、地域の人々やお客様に編みラボをひらいて、見てもらうということが、tamaki niimeの考える循環の1つかなと思いました。

今回は、編みラボが移転したと聞いて訪問しましたが、のこぎり屋根の建物の活用、編みチームとしての見せ方、niime村としての展望など、まずやってみて、そこからさらに変えていく姿勢を感じることができました。編みチームの風合いの追求も止まることがなさそうです。変わり続けるtamaki niimeの作品を是非、手に取ってみてください。

八女本店 緒方

 

八女本店・旧寺崎邸、ららぽーと福岡店、愛媛大洲店にて開催中!

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