【熊本つくりて特集】熊本の土地と、つくりてと。(前編)

熊本で、つくる人。

熊本には、土地に根を張り、ものをつくり続けている人たちがいます。
うなぎの寝床では、これまで熊本のさまざまなつくりてと出会い、その土地に受け継がれてきた素材や技術、日々の暮らしの中から生まれるものを紹介してきました。

今回の地震で、ご自宅や工房などに被害が及んだ方もいらっしゃり、地域の復旧とともに、それぞれの生活や仕事の再建に向き合われています。その状況を知り、心痛む思いです。

これまで出会ってきた「熊本のつくりてさんたち」。その仕事やものづくり、そこに込められた思いを、うなぎの寝床ができることは微力ではありますが、改めてお伝えできればと思い、前編・後編の2回にわけてご紹介します。

まずは、つくりてのみなさまをはじめ、ご家族、地域のみなさまの安全と、一日も早く穏やかな日常が戻ることを願って。熊本のものづくりに思いを寄せ、これからもその魅力を伝えていければと考えています。

熊本のものづくりに触れるなかで、あらためて九州には、それぞれの土地で受け継がれてきた仕事やものづくりがあることを感じます。これからも、そうした九州各地のものづくりや、その背景にある文化を機会をみつけて少しずつお伝えしていければと思います。

熊本のつくりて 一覧

 

 

熊本のつくりてさんたち

厚賀人形店(熊本県熊本市)

紐を引くと舌を出し、目玉がぐるりと回って人々を驚かせる、熊本の郷土玩具・からくり人形「おばけの金太」。現在製作しているのは、10代目となる厚賀新八郎さんです。干支のからくり人形なども手がけ、2015年には熊本で400年続く「新町獅子」の獅子頭の制作にも挑戦。代々受け継がれてきた技を生かしながら、ものづくりを続けています。

厚賀人形店・つくりて紹介

 

栗川商店(熊本県・山鹿市)

1600年、四国・丸亀の旅僧から伝わった製法をもとに、熊本・山鹿でつくられてきた「来民渋団扇」。柿渋を塗る「渋引き」が特徴で、丈夫で長持ちし、防虫効果もある縁起物として親しまれてきました。現在、来民渋団扇をつくるのは栗川商店のみ。5代目の伊藤恭平さんが伝統の技を受け継いでいます。

栗川商店・つくりて紹介

 

木葉猿窯元(熊本県・玉東町)

玉名郡玉東町の木葉山山麓でつくられる、猿の形をした素焼きの土人形「木葉猿」。約1300年前を起源とし、型を使わず指先で粘土を捻る「手びねり」による、素朴でとぼけた味わいが特徴です。現在は「木葉猿窯元」のみが制作を続け、7代目の永田さんご夫妻と8代目の娘・川俣早絵さんが、厄除けや子孫繁栄の縁起物として受け継いでいます。

木葉猿窯元・つくりて紹介

 

しもうら弁天会(熊本県・天草市)

熊本県天草市下浦町で2017年に発足した「しもうら弁天会」。地域の歴史を残し、活性化につなげる取り組みとして、江戸時代中期に天草地方へ伝わった「天草土人形」から着想を得て「下浦土玩具」が生まれました。弁天さまやひっぱりだこなど、天草にちなんだモチーフを手づくりで形にし、土玩具を通して天草の伝統を新たな文化として発信しています。

しもうら弁天会・つくりて紹介

 

住岡郷土玩具製作所(熊本県・人吉市)

熊本県人吉地方に伝わる郷土玩具「きじ馬」と「花手箱」。平安時代後期、平家の落人が生活の糧や都の記憶をしのぶためにつくり始めたのが起源といわれています。きじ馬は「大」の字が入った鮮やかな彩色、花手箱は椿が描かれた素朴で華やかな佇まいが特徴です。一度途絶えかけた花手箱を復興させた住岡玩具製作所では、現在2代目の忠嘉さんが家族とともに伝統を受け継いでいます。

住岡郷土玩具製作所・つくりて紹介

 

彦一こま(熊本県・氷川町)

熊本県八代郡氷川町に伝わる郷土玩具「彦一こま」。熊本の民話「彦一とんち話」に登場するタヌキをモデルに、笠・頭・胴・尻尾の4つのこまに分解して遊べるのが特徴です。昭和初期から続くこまづくりを2代目の井芹眞彦さんが継承。桜の木を自然乾燥させ、ろくろを使って一つひとつ手づくり。昔ながらの手法を守り、熊本の伝統工芸を受け継いでいます。

彦一こま・つくりて紹介

 

HITOYOSHI(熊本県・人吉市)

熊本県人吉市を拠点に、紳士ドレスシャツをつくる「HITOYOSHI」。1988年創業の縫製工場を前身とし、職人の技術を守るため2009年に独立。2011年に自社ブランド「HITOYOSHI」を立ち上げ、パターンから縫製、仕上げまで、細部にこだわったシャツづくりを続けています。約70名の職人が、立体的な縫製や細かなステッチなどの技術を生かし、世界に通用するシャツを生み出しています。

HITOYOSHI・つくりて紹介

 

熊本のつくりて 一覧

 

読み込み中…