
平兵衛製陶所
(三川内焼窯元/長崎県・佐世保市)
平兵衛製陶所は陶磁器の産地長崎県佐世保市三川内町にある土鍋専門の窯元です。三川内焼で焼かれる焼き物は、一般的に白磁や青磁に唐子絵と呼ばれる絵付けがされたものが特徴ですが、先々代の中里仁太郎さんが京都での修行中に、当時の肥前地区(現在の佐賀県および長崎県)にはなかった土鍋の製造技術を習得し、三川内に戻って先代の中里洋治さんとともに土鍋作りを始めました。これが平兵衛製陶所の土鍋製造の始まりです。土鍋を作る上で重要なのは直火にかけても割れにくい耐熱性や急熱急冷にも耐え得ることが挙げられます。土鍋作りに必要な陶土を自社で作るなどすべての工程を一貫生産しています。 デザインは40年近く変わらないシンプルなデザインで、一般的な土鍋より浅めに設計されているため、業務用として旅館やホテルなどで重ねて保管しやすくなっています。現在は先代と共に新しい当主である中里哲治さんが平兵製陶所の土鍋作りを受け継いでいます。