篠原テキスタイル

篠原テキスタイルは国産のデニム生地を織る会社です。日本三大絣のひとつ備後絣の産地である広島県福山市で1907年に備後絣の織元から始まり、1952年に篠原繊維株式会社を設立、1978年に現在の社名に改めました。福山の繊維産業は、福山藩が干拓後の塩抜きのために綿花栽培を始めたことから綿織物が盛んになりました。備後絣の染織業、制服の縫製業が発展し、1970年代からデニム生地をつくりはじめ、現在は企画から商品まで一貫生産できる国産デニムの産地です。５代目代表の篠原由起さんは大学卒業後に大正紡績に勤め、綿などの素材や糸について学んだ後に家業を継ぎました。旧式のシャトル織機や最新のエアージェット織機を使いわけて様々な風合いのデニム生地をつくり、特にテンセルを使用した艶のあるデニム生地を得意とします。端材を用いた商品やアップサイクルなど環境に配慮した「SHINOTEX」の企画販売や、同業他社の若手グループで福山のデニム産地の魅力を伝える「デニムのイトグチ」にも取り組んでいます。