「どんな顔の赤ちゃんなんだろう?」と想像がふくらむ
「貝面」をつけた津屋崎人形
前から見ても、横から見ても、後ろ姿を眺めても。
ころんとした愛らしい姿に、ユーモラスな「貝面」をつけた表情が目を引く「貝面童子」の人形です。
おむつ姿の赤子が、自ら貝のお面をつける姿は、思わず頬がゆるむような可愛らしさ。
貝面の奥に隠れたその素顔は「どんな表情をしているのだろう」と、つい想像を巡らせたくなります。
この人形は、8代目人形師・原田翔平さんが福岡市博物館で目にした「貝面」をモチーフに制作しました。
「貝面」は、新石器時代から縄文時代にかけて北部九州から朝鮮半島にかけてつくられていた、顔を模した貝製品で、正式には「仮面型貝製品」と呼ばれています。博物館では「仮面として使われていた」と紹介されていますが、現物が非常に小さいことから、原田さんは「赤子の健やかな成長を願うためのものではないか」と着想を得て、この「貝面童子」を生み出しました。
ぷくぷくした、横向きの姿

ころんとまるい、後ろ姿

貝面の下の顔も、気になります

青々とした坊主頭、耳や爪まで、細かなところも

おむつの姿も愛らしい

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筑前津屋崎人形巧房について
津屋崎人形は、福岡県福津市津屋崎で江戸時代後期から作られている素焼きの土人形です。初代原田卯七は津屋崎で採れる良質な陶土を活かし、ろくろを使って生活に必要な壺や甕などを作っていましたが、1777年に息子の半兵衛とともに素朴な人形や動物を作り始めたのが始まりだと言われています。古博多人形の流れをくみ、ぬくもりの感じられる穏やかな形状と鮮やかな色づかいが特徴で、練った土を表裏2枚組みの型に一つ一つ指でおしつけてつめる「手押し製法」で作られる数少ない土人形です。フクロウの声に似た音のする「モマ笛」や赤ん坊のおしゃぶりとして作られた「ごん太」、節句人形などを作っています。また、郷土文化と次世代の接点を模索しデザイナーと組んで販路開拓や新商品「津屋崎ピンズ」の制作なども行います。代々受け継がれてきた約1500点の型と技を駆使して、現在7代目原田誠さんと息子で8代目原田翔平さんと家族で制作にあたっています。
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