【産地コラボMONPE】 遠州コーデュロイストレッチ #1 / コーデュロイはどんな生地?

やわらかく、滑らかな手触り
静岡・遠州のコーデュロイストレッチMONPE

静岡県西部の遠州地域では、県内を流れる天竜川の豊かな水や、温暖な気候により、古くから綿栽培が盛んで、綿織物も発展を遂げてきました。中でも、天竜川の東側地域(磐田市・掛川市など)では、厚手の織物が発展し、現在では国内唯一のコーデュロイの産地として95%以上のシェアを誇ります。

コーデュロイとはどんな特徴を持った生地なのか、そしてどの地域でどんな背景から生まれてきた生地なのかを見ていきたいと思います。最初は生地について見ていきましょう。

【#2 産地の成り立ち“土地と人”】

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コーデュロイはどんな生地?
生地の特徴と機能

1. 比較的厚地な生地
→ たて糸とよこ糸に加え、パイルとなる糸を織り込まれた生地であるため。

2. 目が詰まって高密度のため耐久性があり風を通しにくい
→ カットしたパイルが抜け落ちないよう、よこ糸の密度は高い。パイル密度が大きいほど緯糸の密度は増す。

3. 毛足部分に空気を含むため保温性に優れる
→ カットされたパイルが立ちあがった立体的な構造をもつため。

4. ふんわり、しっとりとした触り心地をもつ
カットした毛の長さをそろえて、無駄な毛を取り除くために布の表面を焼くため。

 

つくりで知ろう“コーデュロイ”
カットパイルのよこパイル織物?

まず、コーデュロイは織物です。織物はたて糸とよこ糸を織り込むことで生地が出来上がります。久留米絣やデニム生地も織物となります。たて糸とよこ糸を織るという部分については共通しつつ、どういう織り構造にするのか、どの糸を使うのかでそれぞれの生地の特徴をつくります。

 

コーデュロイは、パイル織物の一種です。パイルとは、織物の表面を覆う柔らかいループや毛羽のこと織物の片面または両面にループを織り出したものをパイル織物といいます。

パイル織物の中でも生地は2タイプあり、タオルに代表されるようなパイルの形状により輪状になっている“ループパイル”と、ループの先端を切った“カットパイル”に区別され、コーデュロイはカットパイルとなります。

パイル織物ではたて糸とよこ糸に加え、パイルとなる糸を織り込み、パイルを立ち上がらせた立体的な織物を作るので、高い技術と多くの工程が必要になります。江戸時代から木綿織物が盛んだった地域を中心に、明治時代に入って飛躍的に発達しました。MONPEで生地を使用している“遠州地域”もその1つです。

 

“カットパイル”であるコーデュロイづくりの工程

0. 準備 : 整経、糊付け、経通し
1. 織布 : 製織では、表面が緯糸で覆われた「パイル」織物を織ります。
2. カッチング : 畝(うね)になっているパイル糸を中央でカットしていきます(上図)。
3. 解毛 : 緯糸の糊を取り除くために、酵素剤入りの溶液で洗い流しパイルを解きほぐし立たせます。
4. 毛焼き : カットした毛の長さをそろえたり無駄な毛を取り除くために、布の表面を焼きます。
5. 精錬・染色 : 布の汚れを取り除き、漂白し、染色します。

 


 

起毛生地とパイル生地の違い

起毛生地とカットタイプのパイル織物は似ていますが、つくり方や表面を覆う毛羽の状態が異なります。
パイル織物は織り工程のなかでパイルを作る立体的な織物なのに対し、起毛織物は平滑な織物を針金起毛機にかけて繊維を掻き起こして加工したものです。

起毛生地も柔らかく、触った瞬間から暖かさを感じる織物なので毛布や冬のコート生地として使われることが多いです。起毛加工の後、さらに毛羽の長さや方向を整えるなどの工程を経て完成品となりますが、細い繊維が切れやすく、摩擦に弱いなどのデメリットもあります。

 

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