【ありがとうセレクトもんぺ】技法を知るともっとおもしろい。久留米絣のいろいろ。
１月３１日（金）まで延長します！
久留米絣は福岡県南部の筑後地方で江戸時代から200年以上織られ続けてきた綿織物です。久留米絣の特徴は大きく２つあります。１つは生地の風合いの良さ。60年以上前の古いシャトル織機を使用しているので、現代の織機と比べると織る速度はゆっくりですが、糸に必要以上の負荷がかからないので柔らかな風合いの生地が織り上がります。そしてもう１つが、多彩な色や柄です。久留米絣には多彩な柄があり、糸を縛って染めるたて絣・よこ絣・たてよこ絣から、無地・縞・チェックまで、かかる手間も価格もさまざまです。しかし、うなぎの寝床では「久留米絣セレクトもんぺシリーズ」と称して、久留米絣の技法を広く多くの方に知ってほしい、とにかく手に取ってもらいたいという思いで、お求めやすい価格ですべて同じ価格の9800円(税抜)で販売してきました。
織物はいうまでもなく、「たて糸」と「よこ糸」から成っています。中島みゆきさんの「糸」という曲がありますが、まさにあの歌詞の通りです。「たて糸」と「よこ糸」が組み合わさって一枚の布になります。久留米絣の多彩な柄はプリントではなく、染める前・織る前の糸の束を部分的に縛って染め分ける「くくり」という工程から生み出されるものです。
写真１：こちらはMONPE編み目ネイビーの生地を分解したサンプルです。たて糸をくくって染めわけた「たて絣」です。白いところと、そうでないところが一目瞭然です。糸を縛って染め分けることを「くくり」と言います。
写真２：こちらはMONPE花柄イエローの生地を分解したサンプルです。よこ糸をくくって染めわけた「よこ絣」です。たて糸は括りが入っていないので黄色の単色です。
写真３：こちらは「たて糸」と「よこ糸」を両方染めわけた「たてよこ絣」です。どちらも括りの工程が入るのでより手間がかかります。「たて絣」か「よこ絣」を見分けるには柄がどちらの方向にかすれているかで見分けることができます。
写真３：こちらは「たてよこ絣」に「つまみ染め」というさらに一手間かけた生地です。この生地の場合、赤い染料を、白く残した場所に１箇所１箇所人の手で染めつけていきます。
写真４：こちらはチェック柄のサンプルです。チェックの場合「くくり」はなく、この場合ベージュに染めた糸と染めていない白の糸を並べて構成しているだけなので比較的シンプルです。縞も同様です。
写真５：こちらは「無地」。「くくり」の工程が入らない単色の生地です。久留米絣の大きな特徴である「くくり」による柄がありませんが、久留米絣の織元で、同じ小幅のシャトル織機で織られているということで、広義の意味での久留米絣としています。→久留米絣の定義について。
うなぎの寝床のMONPE誕生から7年。今年はうなぎの寝床も久留米絣の卸売組合にも加盟することとなり、生地それぞれを分類しなおし、作り手にとっても私たち伝え手にとっても、適正価格で販売をしていくことになりました。この9800円(＋税)という価格は現在の生産分をもって終了となります。感謝の気持ちで、1月6日まで旧寺崎邸にて「ありがとうセレクトもんぺ展」を開催しています。ぜひ足をお運びください。
期間：２０２０年１月６日（月）まで。→31日（金）まで延長します。
◎久留米絣セレクトもんぺ通販。
◎久留米絣MONPEの通販。
◎久留米絣を知るための教材・生地見本帳の役割も果たす、「知ってなるほど！久留米絣のためのハンカチ」。
◎ありがとうセレクトもんぺ開催中。
販売：12月1日(日)～2020年1月6日(月) →31日（金）
時間：11:30～18:00
場所：旧寺崎邸
住所：福岡県八女市本町327
電話：0943-24-8021
定休日：火・水
※年末年始休み（12月27日～1月3日）
http://shop.unagino-nedoko.net/
