【歴史】山鹿灯籠の背景にあるのは華やかな町人文化

20日スタート!和紙と糊でできるもの展 -山鹿・灯籠師の技術を通して-

http://unagino-nedoko.net/yamagatourou/

全て紙でできている!
初めて聞いた時は驚きました。非常に精巧な細工で木や金具かと見える山鹿灯籠、これらは600年伝わる和紙工芸で、手漉き和紙と少量の糊だけを使って作られています。

ではなぜ和紙で作る灯籠の技術が継承されているのか、そこには原料、神社、町人、お祭りの存在がありました。
そもそも山鹿灯籠の起源は、深い霧に行く手を阻まれた第12代景行天皇のご巡幸を山鹿の里人たちが松明を掲げ無事にお迎えしたことです。山鹿は景行天皇の仮の御所となり、後に大宮神社で景行天皇を祀ることとなりました。そこから毎年松明を奉納していくうちに、室町時代には和紙で作った灯籠が奉納されるようになります。和紙の原料である肥後楮(ひごこうぞ)の栽培が盛んであったため、灯籠を和紙で作って献上できないものか、そのように考えられて山鹿灯籠が誕生しました。

江戸時代に入ると旦那衆と呼ばれる町人たちが奉納品の技を競うようになります。この町人の存在が山鹿灯籠・灯籠師の技術の向上にも繋がったようです。金灯籠、宮造り、座敷造り、鳥籠、矢つぼなど、灯籠といっても様々な作りのものがあります。見栄を張りあった町人の存在によって盛り上がった山鹿灯籠の奉納品は多い時で300近く。ちなみに現在では1割程度になっているそうなので、当時の盛り上がりの凄まじさが分かります。

そして昭和に入り、山鹿灯籠まつりの代名詞ともいえる千人灯籠踊りが観光資源として始まります。
どうしても観光的な要素が強くなってしまいますが、その根の部分には宮造りなどに代表される奉納灯籠を、派手に行いたい山鹿の町人文化が残っているように感じます。

今回は奉納用の大物灯籠も展示する予定です。1m以上あるので紙でできているとはいえ、迫力ある造形物となっております。ワークショップも是非ご参加下さい!前田

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◯擬宝珠ランプつくりワークショップ

内容:金灯籠の頂点に乗っている擬宝珠(ぎぼうしゅ)つくりを灯籠師の方に教わり、擬宝珠ランプをつくります。

和紙と糊のみでつくる灯籠師の技術が体感できます。
日付:9/21,22 14:00~ (60分程度)
参加費:3000円(材料費込み・ドリンク付)
人数:10名 要予約
お申し込みは以下の申請フォームよりよろしくお願いします。
↓↓

エラー: コンタクトフォームが見つかりません。


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◯和紙と糊でできるもの展
-山鹿・灯籠師の技術を通して-

会期: 2019年9月20日(金)~29日(日)
会場:旧寺崎邸2F
時間: 11:30-18:00
休み:火曜・水曜
住所:福岡県八女市本町327
電話:0943-24-8021

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