【雑感にょろり】織元じゃなかったら、人材派遣会社やりたい!織元インタビュー番外編②野村織物

【雑感にょろり】織元じゃなかったら、人材派遣会社やりたい!織元インタビュー番外編②野村織物

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織元ごとの特色を楽しむ。野村織物さんインタビュー番外編。

織元インタビュー番外編、第2弾は野村織物さん。久留米絣ならではの柄でありながら、着回しやすい色や形のもんぺを作られており、八女・東京のもんぺ博覧会の会場でも選んでいかれる方が多かったです。福岡でもずらっと並ぶと思いますので、是非お楽しみに。
野村織物さんの4代目、野村周太郎さん(41歳)は家業を継ぐ前は、東京で大手自動車メーカーのディーラーをされていました。継ぐことになると思っていたお兄さんが別の道を進むことになって、ある意味自分が継ぐことが「運命」と思い、2003年に帰郷したそうですが、会社がどのような経営状況なのか、久留米絣の業界がどのような現状なのか、ほとんど知らずに決意したといいます。当然、実際にはいろいろな課題がありました。

継いだ後に直面した課題。人材確保と職人の技術。

その中でも一番厳しいと思ったのは、人材確保だったそうです。何十年も働いていたベテランの職人さんが高齢化で辞めていく中、新しい人材を育てて補っていく必要がありますが、誰でもできる仕事ではありません。特に、昔のように久留米絣が主に着物で使われていた頃は、表に出る部分と隠れる部分が出てくるため、若干柄が乱れていたり傷があったりしても売ることができましたが、現代のように用途が多岐に渡り、布のどの部分も正確でないと売ることが難しくなっている時代、以前よりも職人の腕がさらに求められるようになっているそうです。若い人が入っても、今からっていう段階で辞めてしまう場合もあり、生産量を上げたくでもなかなか上げられない状況が続いているのが、発展の大きな壁になっているといいます。

織元じゃなかったら・・・人材派遣会社やりたい!

インタビュー中に「もし織元じゃなかったら、どんなお仕事をしたかったですか?」とお聞きしたら、「人材派遣会社」という意外な答えが返ってきました。え!?と思ったのですが、よくよくお話を聞くと、サラリーマン時代から抱いていた構想で、定年退職した人たちを対象に、それぞれの専門知識や能力を必要としているところへマッチングさせる仕組みを作ってみたい、というお話でした。
野村織物さんは、久留米絣の織元の中でも規模が大きく、唯一企業として経営をされています。野村さんご自身も職人であると同時に、経営者である側面が強く、人材や資源を適材適所に配置することで、安定的にしっかりとした久留米絣を生産されているのだと思います。そんな織元としての「個性」がよく表れている答えで、とても興味深いと思ったので、紹介させていただきました。野村織物さんの生地を見れば、そんな「らしさ」もお分かりいただけるのではないかと思いますので、是非会場にお越しください!渡邊

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