織りの原点を体験してみないか?

明日から、福岡の大名でうちでマフラーを扱わせてもらっている翔工房展示会が始まる。

研究生や主宰の田篭さんの作品が並ぶのだが、今回の注目はワークショップだと思う。翔工房は福岡県小郡市の田園風景の中にある小さな工房なのだが、その小さな工房からとても魅力的な商品が生まれた。それは紡ぎ独楽と手織り枠だ。

「手織り枠」は大きな機を持たなくとも、織りを体験できる。初心者の方は織りをやる入り口になるものになると思う。そして織り物を経験したことがある方も、この手織り枠を通じて、織りの組織や構造を理解するための道具となるだろう。そして、この手織り枠は対馬の家具の工房kiiroさんに作ってもらい、織った作品をそのまま壁にかけても作品となるように設計している。写真は主宰田篭さんの作品である。

「紡ぎ独楽」は糸をつくる原点だと僕は認識している。今世の中に出回っている服は綿から糸がつくられ、布になっている。その原点となる道具である。写真は木綿を紡ぐ紡ぎ独楽。綿がツーっと糸になっていく瞬間はとても気持ちが良い。木綿を紡ぐ独楽と、ウールを紡ぐ独楽は形状と使い方が異なるのだが、ここでは割愛させてもらう。独楽を製作してもらったのは佐賀県にある飛鳥工房

僕は小さな地方の工房がここまでの商品をつくることはすばらしいと思う。現代では服や食べ物、何の分野でもそうだが、出来上がった完成された物を見ることがほとんどで、ものが出来上がっていく原点を見つめ直す機会は非常に少ない。ぜひいい機会なので大名の松楠居である展示会に足を運んでほしいと思う。

トータルの考え方などはもちろん主宰の田篭さんがまとめあげ、独楽の形状や、手織り枠の形状をデザイン監修はうちで扱っている筒井時政玩具花火製造所の線香花火のデザインなどを手掛けられている中庭日出海さん、パッケージや写真、使用説明書などは僕が担当させてもらった。

翔工房作品展「点と線と面」

日程:11月29日(木)〜12月3日(月)
時間:11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
場所:松楠居
住所:福岡市中央区大名2-1-16
電話:092-738-7155

円座 座談会 <点と線と面と それぞれの仲間とともに>

日程:12月1日
時間:14:00〜15:00
定員:30名
入場:無料
要予約:翔工房まで 電話0942-72-8890

スピーカー
田篭みつえ(翔工房)
藤原みどり(てくてく堂)
石田紀子(クラフトひつじ座
森山智美(ファイバーアーティスト)
佐々木伸子(日本フェルト協会代表)

紡ぎ独楽 ワークショップ

紡ぎ独楽からはじめる糸紡ぎ

手織り枠 ワークショップ

手織り枠で織り体験
ワークショップは会期中、毎日開催。
入場無料。14:00-19:00まで。

田園風景の中にある、テキスタイルの工房である。気持ちがいい。

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2012 / 11 / 29
白水

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