【新作】 MONPE Hana Mitsui ハナのユラギ / クリエイターコラボMONPE

光井花 × 下川織物
意図せず生まれる柄の「ゆらぎ」を表現

テキスタイルデザイナー 光井花さんのデザインモチーフを久留米絣で表現したMONPEです。

久留米絣は糸を括り、染め分け、織り上げることで模様を表現しています。括った糸で織りあげていく中、糸が微妙にずれ、柄がゆらぐことも、久留米絣の特徴の一つです。どんなに正確に織っても、結果として生まれる柄の「ゆらぎ」。今回は、その予期しない模様のゆらぎをテーマに、柄のズレもデザインとして取り入れて表現されています。

今回のコラボレーションを通して、久留米絣の技術を応用しながら新たな可能性に挑戦しました。久留米絣について、産地内外の様々な視点から見ながら、積み重ねた技術・技法を元にこれからの久留米絣を織元さんと模索していきます。

MONPE Hana Mitsui ハナのユラギの商品一覧

 

左:ヨコツマミ
170cm / Lサイズ
右:タテ
158cm / Sサイズ

 

タテヨコツマミ
左:170cm / Lサイズ
右:158cm / Sサイズ

 

久留米絣の”意図できない”柄表現

絣(かすり)とは、糸を縛って防染し柄をつくる織物のことです。

織る前の糸の束をぐるぐるとくくり、その糸を染色し、くくった糸をほどきます。くくった部分は染まらないため、糸の染め分けが生まれ、この糸を使って織り上げることで模様を表現しています(百聞は一見にしかず、「久留米絣の工程動画」をご覧ください)。

こうしてできる久留米絣ですが、織りあがった生地の模様ははっきりと浮かび上がる訳ではなく、”ゆらぎ”のある模様になります。

これは、糸の伸び縮みや、くくるときの力加減、染料の染み込み具合、織機の調子、人の調子、気候、などなど、、、無数の不確定な要素が絡み合いながらつくられることで生まれます。

図案に従ってどれだけ緻密に染めても、どれだけ正確に織っても、それでも生まれてくる柄の”ゆらぎ”。ある意味生き物のような、自然現象のような意図できない模様の表現は、久留米絣の魅力の一つだと思います。

 

意図しない”ゆらぎ”を表現する

一般的な久留米絣では、柄を合わせることを前提に図案を作成し、糸を染め、生地を織ります。
一方、今回は図案の段階からあえて模様のずれた花柄を設計しました。

光井さんが久留米絣を産地の外からの視点から捉え、下川さんがものづくりの現場に落とし込むことで今回の生地が実現しました。

左:一般的な久留米絣の図案
右:今回製作した図案

 

「たて+よこ=たてよこ」 久留米絣の成り立ちと柄表現

織物には「たて糸」と「よこ糸」があります。長く張ったたて糸の間を、よこ糸が行ったり来たりすることで組織が生まれ、糸から布へと形を変えます。

久留米絣の柄は、染め分けた糸をたて糸とよこ糸のどこに使うかで、「たて絣」「よこ絣」「たてよこ絣」の3つの種類に分けることができます。

今回は、「たて絣」「よこ絣」それぞれが独立した柄を掛け合わせることで、「たてよこ絣」を表現しています。チェックのようなたて絣と、花柄のよこ絣が重なり合うことで、また違った見え方のある模様へと変化しました。

 

プロフィール: 光井花

1990年3月6日生まれ

イギリス、ロンドンにある大学院Royal College of Artを修了後、Alexander McQueenに修了製作が採用され、2015SS コレクションにて自身の手掛けたテキスタイルを発表。帰国後は、株式会社イッセイミヤケにてテキスタイルのデザイン、バッグのデザインに6年程携わる。その後The North Faceの日本企画のデザインに携わりながら、フリーランスのテキスタイルデザイナーとして活動を開始。

現在は多摩美術大学非常勤講師を務めながら、テキスタイルを軸に、服地だけではなく建築のアートワークなども手掛け幅広く活動を行う。

Hana Textile Design Studio

 

取り組み: The New Value of Waste

余剰に新たな価値を生む

光井さんが制作したテキスタイルプロジェクト「The New Value of Waste」では、ファッション業界における余剰在庫や廃棄生地という課題に着目し、生地づくりを研究されています。

プリント生地を裂織(さきおり)の技法で分解し、絣織の技法でもう一度生地として織り上げることで、プリント生地が絣のように柄がゆらいだような表情へと変化させています。

著作権やブランドイメージなど、さまざまな問題で販売できなくなってしまった生地を、今までの見え方から変化させて再活用するという、余剰に新たな価値を生む手法を編み出しました。

裂織と絣織の技法を独自で研究し表現されてきた中で、光井さんと下川織物、うなぎの寝床とががつながったことから、今回の生地制作に至りました。

 

「The New Value of Waste」について詳しく

 

MONPE Hana Mitsui 取り扱い店舗

◯ うなぎの寝床 旧丸林本家
休み 火、水 (祝日営業)
時間 11:00〜17:00
住所 福岡県八女市本町267
TEl 0943-22-3699

◯ うなぎの寝床 ららぽーと福岡店
休み なし(施設休館日に準ずる)
時間 10:00〜21:00
住所 福岡市博多区那珂6丁目23-1 1F
TEL 092-586-7860

◯ うなぎの寝床 アクロス福岡店
休み 火曜
時間 10:00〜19:00
住所 福岡県福岡市中央区天神1丁目1-1 1F 匠ギャラリー内
TEL 092-753-7223

※詳しい在庫状況は各店舗にお問い合わせください。

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