【企画展】うなぎの寝床 旧寺崎邸の常設展[手袋]
旧寺崎邸 2Fで企画展 開催中!『うなぎの寝床 旧寺崎邸の常設展』
http://unagino-nedoko.net/terasakiteinojosetsu/
実は手袋の一大産地 香川県の手袋入荷しました特集」でもご紹介した香川県の手袋。
なぜ香川県が手袋の1大産地となったのでしょうか。
明治時代1888年東かがわに住んでいた住職・両児舜礼(ふたごしゅんれい)と一人の女性との駆け落ちがきっかけとなりました。2人は大阪へ移り住み、生計を立てるために手袋製造をはじめました。そのころの手袋はてぐつ(手靴)といわれ、指無し手袋でした。その2人の事業を助け、拡大していくために、従兄弟の棚次辰吉らが経営に加わり、1892年、両児舜礼の病死後も棚次辰吉がその意志を継いで事業を継続していきます。
一方東かがわでは地場産業が衰退を始めていました。温暖かつ降雨量も少ない土地で、製糖業や製塩業などが盛んだったのですが、海外から塩や砂糖が入ってくるようになり徐々に衰退していきました。
そのような状況の打開策として大阪で手袋製造を営んでいた棚次辰吉に相談が持ちかけられ、その技術を持ち帰り、東かがわで手袋の製造が始まったのです。その後第一次世界大戦の特需で手袋会社が相次いで設立され、産業として成立していくこととなりました。その後紆余曲折ありましたが、高度経済成長期に世界一の手袋の産地であったアメリカ合衆国を抜き、香川が世界一の手袋の産地となりました。現在でも日本の手袋の90%以上が東かがわ市周辺で作られています。
このように現在、産地として地位を築いている土地も、最初のきっかけは駆け落ちのような1つの出来事から始まっています。そこからタイミングや環境条件、時代背景などがうまく機能することで産地として大きくなっていきました。
そういった産地の成り立ちを知ることで、自分たちの活動自体も実は産地形成に深く関わっているものなのではないかと思えるようになりました。
今からものづくりを始める方も、実は始めたことで住んでいる土地にのちのち産地が形成される可能性などもあり得る訳です。
この展示を通して産地についても考えてみていただけると嬉しいです。鋤田
【手袋の通販】
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●うなぎの寝床 旧寺崎邸の常設展
販売日程:2020年1月24日(金曜日)~2020年2月23日(日曜日)
休み:火曜・水曜
時間:11:30-18:00
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸
住所:福岡県八女市本町327
電話: 0943-24-8021