【特集】産業廃棄物を再利用して高機能繊維となったSASAWASHI


SASAWASHI特集28日まで!

SASAWASHIは和紙の中にくま笹と言う植物を混ぜます。
くま笹って何?と思われた方はちまきや笹団子を思い浮かべてください。周りに巻かれているあの葉っぱがくま笹です。

くま笹は古くから強い抗菌作用で知られ、食品の保存に用いられます。生命力が強く、雪の中でも青々と越年して、ほぼ60年間枯れずに成長するのだとか。冬眠前のクマが、餌と共に大量に食べるのも、くまざさの強い血液浄化作用や解毒作用で長い冬眠中の体を守るためといわれます。おーだからくま笹という名前なのか、と思いましたが漢字が隈笹だったのでそういう訳ではないみたいです。

このくま笹から抽出されたエキスは医薬品として使われ、豊富な有効成分(葉緑素や多糖体、リグニン、食物繊維、ビタミンKなど)から効能効果も多様な万能薬のようです。

エキスを抽出し終わった後の出がらしは有効成分はまだ残っているものの、使い道がなく産業廃棄物として処分されていました。どうにか有効活用する方法はないかと立ち上がったのが雑草を研究されている某大学の教授でした。そこで当時和紙で布を作っていた(株)イトイテックスの噂を聞きつけて相談に来られたことがSASAWASHIの誕生のきっかけでした。

和紙を漉く際に、くま笹の出がらしを混ぜることで繊維同士が絡み合いしっかり結びつきます。そうすることでくま笹の有効成分が外に出ることなく、抗菌、消臭機能を発揮します。処理に困りゴミとして考えられていた出がらしの繊維が、和紙にとっては利点として働くというのは面白いです。

和紙単体では水分を吸収しやすいために、菌は増殖してしまいそうですが、そこにくま笹が入ることでその欠点を補います。天然素材を組み合わせてお互いの欠点を補い、高機能な新しい素材となる、他のものづくりにも活かせそうな実例紹介です。前田

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◯SASAWASHI特集
2019年8月9日(金)~25日(日)
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸
休み:火曜・水曜休み
時間:11:30-18:00
住所:福岡県八女市本町327
電話: 0943-24-8021
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