18日まで!裏山の石から生まれる 緑のガラス工芸展
http://unagino-nedoko.net/hagiglass/
萩ガラス工房では地元「笠山」でのみ採掘される石英玄武岩を原石から粉砕し、時間をかけて溶融・精製するという、原石からガラスまでの一貫生産を行っています。
そもそものお話ですが、全国にあるガラス工房はどうやってガラスをつくっているのでしょうか。そのほとんどが原料を材料屋さんから購入し、調合したものを溶かして、形を作ったり装飾して仕上げます。また使用済みのガラスを溶かしてつくります。沖縄の再生ガラスがこれに当たります。ガラスの骨格である硅砂はオーストラリア産のものが主流。陶器や磁器、木工はその土地の材料を使うことが多いですが、ガラスではそのようなことがなく、土地性をガラス原料で表すことは少ないようです。ガラスの生産量は世界的に見て多い日本ですが、意外にも地域毎の原料で作られているガラスはほとんどないという現状です。確かに国内のガラスは、形や装飾、技法に目がいくことはあっても、質感や素材、色味のバリエーションを感じたことがあまりなかった気がします。そもそも何でできているのか意識していなかったということもありますが、とても納得しました。
一方海外では国毎、地域毎の原料が違い、装飾にもそれぞれの個性があるのが当然らしく、やはりガラス製造に関しては海外の方が歴史があるだけに発展しているようです。
そんな中、ガラスにおいても地域毎の個性を出した方が面白い!という思いで萩ガラス工房では山口県萩市の笠山で採取した石英玄武岩を使っています。採取は代表の藤田さん自ら軽トラで行うそうで、取ってきた岩石を採石場で使用しているような粉砕機で小さな粒にします。純度の高い扱いやすい材料は簡単に手に入りますが、手間はかかっても、萩のガラスはこれだと言えるものづくりを行っているのです。
萩の石英玄武岩の特徴はカリウムが含有されていることです。ソーダ灰を入れてソーダガラスにすることもできますが、このカリウムを活かして萩ガラス工房ではガリガラスをつくっています。ソーダガラスに比べて300℃も高い温度で溶解する必要があり、それに耐えられる設備や光熱費もかかりますが、その分硬質で発色のいい、ツヤのあるガラスができます。萩ガラスの緑色は石そのものの緑です。着色料で調整せず、自然の色を表現しています。
石からガラスづくりを行う工房は国内では2社のみしか行っておらず、カリガラスは国内唯一です。萩の石でしか表現できない緑を是非見に来て下さい。
そしてなんと今回は八女の石灯篭などに使用されている凝灰岩を使ったガラスも作ってもらいました。こちらも必見です!前田
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https://shop.unagino-nedoko.net/?mode=grp&gid=2081924
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◯裏山の石から生まれる 緑のガラス工芸展
– 萩ガラス工房の取り組み –
2019年8月2日(金)~18日(日)
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸
休み:火曜・水曜休み
時間:11:30-18:00
住所:福岡県八女市本町327
電話: 0943-8021
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