【企画展】染と量 宝島染工展 天然染料ってなに?化学染料とどう違うのか。

宝島染工は天然染料を中心に染めを行います。代表の大籠さんは大学で染めの勉強をされた後、天然染色を行うブランドを経て、化学染色を行うメーカーにも勤務されていました。しかしまた宝島染工を立ち上げて天然染色の世界に戻ります。
どうして天然染料が良かったのか、質問したところ
「単純に美しいから、そして染めがおもしろいから」
そう仰りました。
確かに染め上がりがパキッとしている鮮やかな化学染料と比べて、天然染料で染めたものにはとろみや深みといった奥行きが感じられます。ずっと見ていても疲れない色と言われることもあるみたいですが、人々が古来から触れてきた色彩には、癒しに近い落ち着きがあるのでしょうか。

今回はこの2つの染料の特徴についてご紹介します。
紀元前3000年頃から19世紀末まで、生地や糸を染めるのには自然界にある植物の葉や実、土、虫などの「天然染料」を使って染めるのが当たり前でした。
天然染料の特徴をまとめると
・曖昧な色や深みが表現できる。
・環境に優しい(排水)
・高価になる(原料の生産量・人の手が必要)
・経年変化がある

その後、産業革命時に色素を安定供給して製品が量産できるよう化学的に作られた「化学染料」が誕生し、安価で手軽な化学染料は世界の染色技術の主流となります。現在流通している商品の99.999%以上は化学染料なのです。
化学染料の特徴をまとめると
・数値化ができ、毎回同じ色に染められる
・安価である
・長期保存ができる
・色が強い。(日光・洗濯・摩耗)

宝島染工は天然染色でありながら、量産できる仕組みをつくり、価格を抑えて市場に流通させています。
天然染料のデメリットを補う形で、自然の色合いを衣服に表現しているのです。それは言ってしまえば簡単ですが、裏側には宝島さん独自の思考と経験がいたるところに隠れています。これから少しずつ紹介していきたいと思います。前田

【宝島染工の通販】
http://shop.unagino-nedoko.net/?mode=grp&gid=2021528

【企画展HP】
http://unagino-nedoko.net/takarajima/

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◯染と量 宝島染工展
2019年7月12日(金)~21日(日)
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸
休み:火曜・水曜休み
時間:11:30-18:00
住所:福岡県八女市本町327
電話: 0943-8021
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