【雑感にょろり】絶滅危惧種にならないように。織元インタビュー番外編@下川織物

【雑感にょろり】絶滅危惧種にならないように。織元インタビュー番外編@下川織物

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福岡もんぺ博覧会、スタート!織元インタビュー番外編。

さていよいよ今週土曜日からスタートする、福岡もんぺ博覧会。今回、6件の織元のもんぺや生地が集まっており、それぞれの特色を見ていただけるのも、楽しみの一つになっています。5月には各織元さんにインタビューを行い、それぞれの考え方や生産工程などを紹介いたしましたが(詳しくはブログで:http://bit.ly/29uAKup)、載せきれなかったエピソードなどをちょこっとご紹介しようと思います。

生地の風合いを徹底的に追求する、下川織物さん。

まずはうなぎの寝床オリジナルMONPEの生地を織ってくださっている、下川織物さん。3代目の下川強臓さん(45歳)と、父・富彌さん(75歳)の絶妙親子コンビで、色や質感、生地の柔らかさなどが細かく吟味された布を生産し、久留米絣の織元の中でも独自路線派です。履き心地が重要なMONPEにはぴったりな生地も多く、2年前ほど前から一緒に布作りに取り組んでいます。

家業を継ぐために22歳の時に戻ってきた強臓さん。久留米絣をめぐる業界の仕組みがめまぐるしく変わっている時期、独自に販路を開拓しようと一時期はあちこち行商にいったりしていたそうですが、やはり作るのに専念するのが一番効率的だという結論に至ります。しかし従来の形で下請け的に布作りをしていても利益はあがらず、根本的な枠組みを変える必要性も感じていたそうです。

根本的な枠組みを変えるため。経営塾で自社メディア化をする方向へ。

そんな中で3年ほど前から、福岡匠塾という経営塾に参加するようになり、自社で行うマーケティング、デザイン、ネットショップなどについて真剣に考えるようになったといいます。自社ホームページやfacebookページを作成し、インスタグラムなどのSNSなどでも毎日コツコツと情報発信をされていて、毎月のように国内外から見学に人が訪れるなど、着実に成果をあげられています。

先日も岐阜からマーマーマガジン(http://murmurmagazine.com)の方がいらして下さり、下川さんのところも訪問させてもらったのですが、そうやって積極的に見学も受け入れ、「人とのつながり」を通してまずは久留米絣を知ってもらい、次のチャンスを開拓しようという勢いにいつも圧倒されます。

絶滅目前だからこそ、価値が生まれる。創意工夫を重ねていく。

「久留米絣は絶滅危惧種の一歩手前」だと語る下川さん。当たり前にあったら誰も見向きもしないけど、いよいよ少なくなってくると、なくならないで・・・と思うようになる人間の心理の不思議です。レッドリストに入らないように創意工夫を重ねている下川織物さんの生地の良さ、是非履いて実感してみてください!渡邊

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