【雑感にょろり】八女のトスカーナ 八女中央大茶園
【雑感にょろり】八女のトスカーナ 八女中央大茶園
歌い出したくなる美しさ。大茶園の壮大な景色。
イタリアの美しい丘陵地帯、トスカーナ地方・・・ではなく、ここは広大な八女グリーンティーフィールド「八女中央大茶園」。360度のパノラマ絶景の丘の上に立つと、爽やかな風が吹き抜け、映画のワンシーンに紛れ込んだかのような気持ちになります。民謡を歌いたくなるか、クラシックを流したくなるか、ミュージカルを始めたくなるかは、人それぞれかもしれませんが、大らかな気持ちになれるのは間違いありません。しかもちょうど4月〜5月は、新茶が摘まれる美しい季節。ゆさゆさと新緑の茶葉が揺れるのを見ることができます。
八十八夜の意味。お茶は霜との戦い!
「♩夏も近づく八十八夜〜」の歌にも出てくる八十八夜は、立春から数えて88日目の5月1日〜5月3日頃。春から夏への季節の移り目で、お茶の葉にとっては致命的な「霜」がなくなる時期であるため、昔から「八十八夜の別れ霜」といわれていたそうです。平坦地などで作られる煎茶は今年は4月下旬頃から茶摘みが始まったそうですが、高級茶の「玉露」(低温度で淹れる甘みのあるトロっとしたお茶)で知られる山間の星野村では5月2日から新茶摘みが始まったようです。
人と自然の共生の形。手が加えられるからこその美しさ。
そもそも八女でお茶作りが盛んになったのは、地理・気候条件がばっちりだったから。九州最大の河川である筑後川と矢部川に挟まれた肥沃な土地で、雨量も多く、昼と夜の温暖差がある八女。矢部川や星野川からは朝夕に濃い霧が立ちのぼり、山間部の斜面を覆い日光を適度に遮ることで旨み成分のアミノ酸類の生成が促進され、八女茶の特徴でもある濃厚さや独特の甘みが作られるそうです。山間で見られる茶畑の風情ももちろん素敵ですが、広大な八女トスカーナ(大茶園)の景色が生まれたのは1973年頃。農業経営の多角化を目指した「県営パイロット事業」として、改良山成工法で約65haのゆるやかな傾斜が作り上げられ、現在は八女中央茶共同組合によって生産から販売まで共同事業で実績を上げている集団茶産地です。山間の棚田を見ても思うことですが、人間の手が加わり共存している自然の風景も、美しいものです。八女に来られた時は騙されたと思って、必ずお立ち寄りください。渡邊
【八女茶の通販】http://bit.ly/24kMmuZ
【アクセス】〒834-0015 八女市大字本375-2
https://goo.gl/maps/iq1vRtgD75v(駐車場あり)
【参考】八女市茶のくに観光案内所(http://bit.ly/24kMmuZ)
うなぎの寝床HP: http://bit.ly/1nfBTuL