【日々のこと】ファッションとしてではなく、基礎生活用品としてのMONPE。

400反の仕込み

オリジナルMONPEの仕込み。
毎年少しずつ多くしていくチャレンジ。

今、去年から徐々にもんぺの生地を久留米絣の織元さんに仕込んでもらい、縫製に入れ込みました。縫製は久留米の工場に行なってもらっています。オリジナルのMONPEにしたのは3年前からなのですが、いろんな方々に協力もしてもらって、少しずつ量が増えています。お客さん目線ではなく、非常に申し訳ない部分もあるのですが、僕は同じ柄をたくさんつくることが結構重要だと思っています。なぜかというと、織元さんの生産効率が極端に悪くなっていくからです。久留米絣は「絣」「伝統工芸」というジャンルでは、生産量は多い方だと思います。しかし、年々生産量は減っているというのは事実だと思います。

ファッションではなく、
基礎生活用品としての久留米絣。

今製造工程の動画なども作成しているのですが、なぜ生産効率が落ちてくるのか、生産反数が落ちて来るのか、いくつかの要因がはっきりしてきました。ファッションの流れは、毎年新しい柄を提案したり、シーズン毎でキャッチな柄をリリースし続けるということをやるのですが、久留米絣は工程上「くくり」という工程が入るので、サンプルをつくることが非常に難しいです。ロットがかなりいるので、ブランドは久留米絣で生産することを断念することになることが多いと思います。今、海外とも少しやりとりをはじめているのですが、この辺の理解はなかなか難しいと思います。僕自身もいまいち理解できなかった。けど、現場を見るとそれは明確です。

ファッションの流れで出してしまうと、そのサイクルについていかないといけません。そうではなくて、あくまでも生活用品として勝負できないかな?と僕は思っています。着心地と、30件という少ない工房でやっているので、誰がつくってるかわかるという顔が見える安心感のような部分が、僕は強みだと思っています。もちろん伝統工芸的な情緒もありますが、そこで強く伝えていっても、やはり現代生活で使ってもらえないと厳しいと思います。

現場をしっかりと見つめながら、やれることと、やれないことと、やったほうがいいことなどを現場の人々と話しながら、外の人とも話しながら、行ったり来たりしながら、良い方向にいく要素をさぐっていきたいと思います。

MONPE : http://monpe.info

白水

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