【暮らし】師走の散歩。
きんと冷えた夜。
年の終わりを感じながら。
一年が終わりました。毎年この時期は何かと気持が焦りバタバタとキーボードを叩いたり、パソコンとにらめっこして来年のことを考えたりします。紙とえんぴつや人ではなくて、パソコンというのがどうも現代的で嫌な感じもするのですが、仕方ないでしょう、現実です。大学2年のころ、毎日本だけを読む日々を過ごしていました。昼の12時に起き、夜の6時まで本を読み、そこから今の仕事の相方でもあるハルとコンペを夜中の2時くらいまでやり、また明朝の6時くらいまで本を読む。そんな毎日を過ごしていた時、こうも恵まれた日常は二度と訪れないだろうなと思いました。大学の女性の教授に「あなたたち、社会人になったら本なんて読めないから、今のうちにたくさん読んどきなさいよ。」と研究の添削の時に言われ、心の中で「馬鹿おっしゃいなさんな。そんな社会人っていっても忙しいはずありませぬ。」と思っていましたが、社会人ってそこそこ忙しいんですね。わりとやることに謀殺しています。
忙しいというより、大変です。忙しいという字は心を亡くすと書きます。特に心を消耗しながら仕事をしている訳ではなく、その時必要だと思ったことをしっかりやっているだけです。ただ、その時必要だと思ったことをしっかりやると、必然的に大変になります。大変というのは大きく変わる。常に大きく変わり続けることに意味があると思っています。現状はあくまでも現状。芯は大事にしながら常に時代に合わせて、大きく変化していかなければならないと考えています。
先日、近状を家族とフラフラと散歩しました。子供は元気でダーッと走っては何かを見つけ、川に石を投げたり、変な実を拾って来たり、実と間違えてうんこを拾ったり、帰りは疲れ果てておんぶして帰ってこないといけないという結末がいつも待ち受けていますが、なんとも平凡で幸せな時間かもしれません。
うなぎの寝床も、一年で毎年いろんなことがおきます。毎年年末になると、いろんなことが変わっていて、あー今年も毎日を積み重ねたなーと感じます。良い日もあれば悪い日もあるけど、とりあえず毎日考えることだけはやめずに淡々と積み重ねる。それが大事だと思っています。目標はよくわかりません。そういうものを決めたくない性格なのでしょう。目標を決めたら、それを達成した時の空しさのことを考えてしまいます。だから、何かを積み重ねたら、どこかに到達するんじゃないか?という「どこか」を見てみたいという欲から、よくわからない場所に向けて一歩一歩前に踏み込んでいる感じです。うなぎの寝床も活動全体が見えずらくなってきました。来年はもうちょっと整理しながらみなさんにお伝えできればなと思います。
今年は作り手のみなさん、一緒にイベントをしたり、関わらせてもらった皆様、お店に来てくれた方々、通販で物を買ってくださった皆様、ありがとうございました。来年、何をするかわかりませんが、がんばります。どうぞ、よろしくお願いします。
うなぎの寝床
白水高広
お茶の花をみつけた。
壁と光。
蘇鉄の実。奄美とか沖縄では食べられていたらしい。
蘇鉄。