【考えたこと】半纏(はんてん)の解剖学。

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何事も、解剖してみなければわからない。
僕らが知ってる情報を可視化する。

今回のジェイアール名古屋高島屋では、物のできかたをしっかりコミュニケーションするというのが、僕らの課題でした(まだ終わってないけど)。この催事がはじまる2週間くらい前に、半纏をつくっている宮田さんのところを訪れ「半纏のディテールというか、見えないこだわりのようなものを、ちゃんと可視化できたらいいなーと考えているのですが、なんとかならないですかねー?」とぼやきのような、つぶやきのようなことをブツブツと言っていたら、半身開いた半纏をつくってくれました。これで、大分伝わりやすくなります。

今、なかなかブログを更新していないのですが、ちゃんと僕らは来年へ向けて着々と動いており、久留米かすりも今海外とのやりとりも少し出てきていて、文章や画像だとなかなか伝わらないので、動画としてきちんと伝えようということをはじめたりしています。この半纏を解剖するというのも、その一つの取り組みです。「WEBを使って幅広い人に伝える」という「物を見ながら、伝える。」という飛び道具のようなものと、すごくリアリティの部分、両方やらないといけないと思っています。今回の半纏に関しては後者の方法論ですね。

さて、半纏ですが、紙がぺたぺた貼っています。大きくわけたら、特徴は4つ。

1.手での綿入れをすることで、隅々までしっかりと。
綿は全部手で入れています。隅々まで綿を行き渡らせることと、背中、腰周りは綿を繊維方向を互い違いにして二重にしています。綿(綿)の種類は1/綿80%、ポリ20%、これはオリジナルブレンドでその使う綿の質も良質なものを使っているので、洗って天日干しするとボンッとまた綿が膨れます。2/綿100%、3/絹100%です。

2.一貫生産だからできるクオリティ
宮田織物さんの強みは、一貫生産できることです。布を織るところから、綿入れ、縫製、そして半纏を綴じる手綴じの部分まで。国内でここまで一貫してやっている工場はおそらく珍しいんではないかと思います。

3.外側の生地とのバランスも大事なのだ。
中綿だけに目がいきそうな気がするのですが、外側の生地ももちろん宮田織物で織られています。綿100%です。そして、中綿とのバランスなども計算されて作られているので、ストレスフリーの半纏ができあがります。

4.綿の特性と自然な温かさ
綿の断面を顕微鏡で見ると、中空層があります。その中空層が内部と外部との調整機能をになってくれます。水分を吸ってくれて外に発散してくれたり、温かい空気を担保してくれたり、だから綿は昔「夏は涼しく、冬は温かい。」と言われています。現代に置いては化学繊維も多く出回ってきて、それは、天然繊維の特徴を参考にしながら、それを化学で表現したものです、どこかの機能に特化するということはできるのですが、天然繊維のような複雑性はできません。僕は、化学が必ずしも悪いとは思いませんが、人間や動物、自然界にとっての調整機能に関しては天然繊維に勝るものはないんじゃないかなと感じています。

ここも、映像をしっかりと残しながら、そのうちちゃんと解説したいと思います。お楽しみに。冬のお供にぜひ。

【通販】宮田織物 半纏

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