【考えた事】てんごやのスツールをつくることでわかることって?
ハルは「つくる」という行為を通して、
物のことに対して理解する。
うなぎの寝床は、僕(白水)と春口(ハル)ではじめました。僕はどちらかというと、情報として歴史として物を見ます。もちろん使ったり、機能的な部分、感覚的にそれがどうかというところは見ますが、地域の中で、産業としてどういう位置づけなのかという情報面はやはり重要視して見ているような気がします。対してハルは大きな情報の部分というより、その物が物としてどういう形態なのか?素材はどういう性質を持っているのか?つくる効率は良いのか、悪いのか?どうしてこういう形になっているのか?使ってみたらどういう現象が起きるか?機能的に大丈夫か?などという部分もしっかりみています。
先日、ハルが「てんごやさんのスツールつくってみたよ。」と見せてくれました。見た目は立派なスツールです。自分で竹を割り、ひごをとり、てんごやの染谷さんに教えてもらいながら、スツールを完成させたようです。なぜこういうことをやるかというと、見た目や聞いた話だけではないことを得ることができるからです。例えば、てんごやさんのスツールに関しては、竹を何ミリの幅にとって、何ミリの厚さにするというのが、設計で決められています。その理由は座るという機能性の部分や、つくる時に、これ以上厚くしたら、竹が曲がらないとか、変な力がかかって折れるとか、いろんな理由があると思います。それは、聞くよりも自分でそれをやった方がより深いレベルで理解できます。
僕はやってないので、深いレベルで実感として理解できていませんが、ハルはそういう情報、体験の蓄積をしているようです。使ったり、作ったり、見たり、聞いたり。それぞれが理解しやすい方法で、それぞれの伝え方でこれからも使い手と作り手をつないでいければよいなーとは考えています。
今からのお店のかたち。
今から小売店というお店はどうあるべきか、最近少し考えます。百貨店などにも出展させていただく機会がありますが、単純に物を並べて、それにたいする物の説明をして売るという時代は終わったような気がします。やっぱり使い手も、自分が使うものが、どういうルートできたのか?なぜそういう素材を使っているのか?厳しく見る必要があると思っています。国産、海外産は関係ありません、海外産であれば、なぜ海外産のものを使っているのか?そこをきちんと知って、納得できたら、僕は全然使っていいと思いますし、そこである程度自分に対して筋を通すことが大事なのかなと感じています。ただ、それは凄く難しいことだとも理解しています。
自分のことを振り返ってみると、生活で使っているもの全て、そういうものかというと、もちろん違います。でも、それは意識していけば、これからそうなっていくんじゃないか?という可能性は少し考えています。とりあえず意識をしっかりもつということが大事なのかなと。
中途半端なつぶやきのようになりましたが、おわり。
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白水