【お礼】もんぺ博、全会場終了。
東京、八女、福岡、
全会場でもんぺ博終わりました。
5月のゴールデンウイーク明けからコツコツと続いていた、もんぺ博覧会。7月11日(土)で全てのプログラムを終了しました。本当に多くの方にお越し頂いて、企画している僕らが一番驚きました。毎年何かチャレンジをしているつもりではあって、今年はそのチャレンジから得るものがあったこともありますし、自分の中で強い反省する部分も多くありました。良い機会ですので、ここに振り返ってみようと思います。
チャレンジは、渋谷ロフトでやるということ。
若者、外国人にはもんぺがどう映るのか?
すばらしい縁を頂き、渋谷ロフトの1Fという素晴らしい立地でもんぺ博覧会を開催できたことをありがたく思っています。僕の中ではLOFTにくる若者や外国人が、久留米絣のもんぺをどう見るのか?という部分に興味がありました。
◯若者編/撃沈と課題
結果から言うと、まだまだ通りすがりの人に対しては提案が弱かったなぁという反省です。もちろん東京に住んでいる方は「久留米絣」という言葉すら聞いたことない人がほとんどですし「もんぺ」もなんとなく農作業着や戦争のイメージという感じです。そして、何か気になって入ってきた若者も10000円前後のもんぺは少し高く感じるようです。「なるほど、そーだよなー、そーだよなー。」と一人ぶつぶつとつぶやきながら接客をしていました。工芸やものづくりが好きな人はもちろん、その値段でもまったく問題なかったり、そういう物だという意識があったりしますが、通りすがりの若者はやはり強敵でした。「わー、もんぺだって、まじウケるー!ちょっと見て行こー!(ちょっと大げさですが)...うわー10000円だって、たかー!帰ろー。」これが現実。
僕は誰に対しても、とりあえず履いてもらったら、その価値は伝わるんじゃないか?と思っているので、ごく普通の一般の若い方や高校生、大学生などに対しても履いて欲しいという気持ちがあります。だから結構期待していたのですが、なかなかやられました。逆に言うと、単純に見せ方と伝え方が悪かったと。もっと、その人達に響くような伝え方を模索しないといけないなーと切に感じました。精進します。
外国人編/収穫と今後
外国人の方に対しては、正直手応えを感じています。まずは日本の伝統的な物というものに関心がある方も多いですし、実は本当に久留米絣の良さや、日本古来の良さをしっかりと文脈から理解しようとしているのは外国人なんじゃないかとも思います。ロフトでは毎日何組かの外国人の方が特に詳しい説明もなくもんぺを買ってくれていましたし、コミュニケーションをとれる方と話したら、絶対私たちの国でやったらいいよ。という意見も貰いました。実際に海外で売るとなると、サイズ感の問題や洗濯などの文化の違い、関税、輸送などの問題、様々なハードルがあるとは思うのですが、少しずつ検討に入っていきたいなと考えています。
この辺が、今回のチャレンジから得ることができた反応です。
反省点 展示を何もしなかった。
これは、僕が判断ミスでしかない。
もんぺ博覧会は5回目を迎えます。2年目、3年目と結構がっつり展示を組みました。本来はもんぺを売るためのイベントというよりも、あくまでも博覧会なので展示をしっかりとするというスタンスでした。綿の歴史を調べたり、久留米絣、もんぺの歴史を調べたりと、わりとまともな資料を作り込みました。しかし、3年目、あまりにも誰も資料を見てなくて(一部の人以外)、僕自身調べてアウトプットする作業が少しばらかしくなって、4年目、5年目と資料展示すらも行いませんでした。
しかし、今年やってみて、やっぱり販売だけの展示会なんて面白くありませんでした(僕個人が)。もんぺを買える、見えれる機会をつくるというのは、役割としてしっかりと果たせているという自負はあるのですが、やっぱり僕がやろうとしているのは、そのもう少し大枠の久留米絣をつくってる人だったり、場所からにじみ出る面白さだったり、機の音だったり、歴史だったり、そういう物を知ったり体感する媒介としてもんぺがあると思っています。だから、やはり展示は必ずするべきだと。それを4、5年目やらなかったのは、完全に怠けていたということになるかもしれません。
僕らは「もんぺ」という商品を多くの人に届けるという部分では、2年間いろんなチャレンジをしていましたが、その他の部分がおろそかになっていました。来年はもう一度原点に返って、しっかりと展示を構築したいと考えています。お楽しみに。
ということで、もんぺ博覧会の全日程が終了しました。会場にお越しくださった人、通販でもんぺを買ってくれた方、LOFTのみなさん、工芸館のみなさん、松楠居の松村さん、関係者の方々、本当にありがとうございました。もんぺ博は永久に不滅ではないです。多分いつかは終わります。が、やれるだけやってみます。では、また。
白水