【考えたこと】良質な展示と、物量のバランス。
良いコンテンツがあっても、
解釈を深めれる量が大事だと思う。
六本木ミッドタウンのそばの21_21 Desgin sigteで行われている「単位展」に少し時間が空いたので行ってきました。「デザインあ展」もそうですが、素晴らしい展示でした。僕の立場で言えることではないのですが、一つ一つのコンテンツがしっかり考えられているし、見せ方も素晴らしいです。ただ、すべてをじっくりと解釈する時間が取ることが難しいということが、僕はなんとなく気になりました。
面白いで終わらせない。
それぞれが考え、解釈できる余地を残す。
グリットやコーナーで、それぞれのクリエーターがテーマについて考えた展示を行っています。そのコーナー自体、一つのギャラリーでしっかりと展示され、じっくり考察すると何時間か考えを深堀できるようなクオリティーです。それにまつわる環境的背景、人的背景まで見て行くとすばらしく面白いコンテンツだと思っています。しかし、何十点とそのクオリティーの展示が複合していて、一つをじっくりと吟味する時間がとれません。人の流れを見ていても「面白いね。」次「面白いね」次「面白いね」次という流れも多いと思います。開催側がどういう意図があるかはよくわからないのですが、またきっかけは「面白い」という感覚を持ってもらうということで素晴らしいと思っているのですが、なんとなく面白いですまされ次にいくような展示ではないので、すごくもったいないなーと思ったのです。
東京の密度、総量、回転。
早く、詰まってる。
僕は、どっちかというと企画をやってる側の人間にちょっと入ってきてしまったので、よくわからないのですが、展示量の適正量というものがあるんじゃないかなー?とは考えたりします。東京では面白い展示がたくさん行われています。それは紛れもない事実だと思います。ただ、密度が濃すぎるのかなー?いや、でも密度が濃いという部分が東京のいいところなのか?
今1週間半くらい東京に滞在しました。地方出身者のはじめての東京暮らし。田舎者の感想ですが、密度がすごいです。夜のご飯屋さんはどこもいっぱいだし(そうしないとなりたたないから当たり前か。笑)電車はごったがいしてるし、空き地ないし、止めどなく流れている電車から見える風景と人、車、広告、音。なかなか一カ所にとどまることを許してくれない現状に、刺激を受けつつも少しの疲れもでてきているようです。
別の尺度を探す。
その総量の多さと、密度の高さと、回転の早さに「あー、すごいなー。」とひたすら関心してます。八女に戻って、まったく同じことをするつもりはもちろんありません。適度な疎の中で、やれることを探し、そこに合った形で成熟させていくことが大事だと思っています。何も東京を目指すことはない。今回渋谷ロフトさんでもんぺ博覧会をやらせてもらったように、都会と地方もお互い良い関係で一緒にやれることもあると思います。
単純に売れた売れないという関係ではなく(もちろん売れた売れないは非常に重要なんですが)、それだけでは、なんだか人間として仕事としてつらい時間を過ごすだけなような気がしています。という単位展の話しから、少し東京暮らしについて書いてみました。終わり。
白水