【考えたこと】素材について

根津美術館 竹 建築1

本当は地方がこういう素材の使い方を
しっかりしないといけないと思う。

もんぺ博覧会がはじまる前に、南青山にある根津美術館に寄ってきました、建築設計は九州芸文館もてがけている隈研吾さん。エントランスの竹のルーバーの美しさがやっぱり印象的です。とても美しい空間になっていました。でも、この素材の使い方は地方でこそやるべきだと思っています。隈研吾さんは、その地域にある素材などを利用しながら建築を構成することも一つの要素としてあります。九州には竹という素材がたくさんあり、今は建材として使われているのをあまり多くはみません。

地域でとれる素材を見つめ直して、もう一度何に使えるか吟味する必要があるんじゃないかと思います。今、自然素材は規格が安定しないので、使われない方向に進んでいると思います。それは、作り手にとっての都合も大きく関係してきます。僕らも久留米絣はどっぷり使って布づくりなどをやっていますが、素材は綿ですが、染織は化学染料がほとんどです。でも、全部を草木染めするには非効率すぎますし、コストの面でも到底むずかしいです。なので妥協点として、そういう効率がよくアウトプットできるものを使って行くという選択をしますが、そうやって自分なりに納得できる理由をつけながらだましだまし作っているのかもしれません。効率だけを求めていって、物をつくったり、家をつくったりというのも疑問があります。全て天然の物がいいと言っている訳ではないのですが、塩梅が大事だなとは思っているところです。竹や石、木や布、それらはどんどん科学的なものに変わっていますが、上手に使い分けながら両立させていく必要があると思っています。

建物(器)の重要性

あとは、それを活かす知恵と技術をしっかり養っていかなければならないなぁと思っているところです。この竹のディテールをみて、そう思いました。建築熱が少しずつ高まってきています。最近は空間の重要性をひしひしと感じています。何かを展示するときも、やっぱり空間にイメージや感覚が引っ張られることは多いですし、物の見え方や感じ方も変わってきます。僕は一応学生のころは建築を勉強していて、その道には進まなかったのですが、最近また熱がでてきてどうにかやってみようかなーという意識も少し働いています。

白水

根津美術館 竹 建築2
これ、何竹だろうなー?

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