【暮らし】本で視点をスイッチする。
まずは、全体像を把握する。(そんな大層な記事じゃないです)
ただ、福岡天神ジュンク堂によく通ってるだけ。
皆さんは、本は見たり読んだりするでしょうか?僕は、何か仕事に行き詰まったり、気分(機嫌)が悪い時には気分転換に書店に足を運びます。ちょっとした気分転換であれば、八女にあるTUTAYAで十分なのですが、もう少し大胆な気分転換が必要な時は福岡市内の天神にあるジュンク堂に足を運びます。それぞれ書店の回り方というか流儀があると思いますが、僕にも書店を回る流儀のようなものがあります。それは、全階を回って、いろんなジャンルに目を通すこと。ジュンク堂は地下も含めたら5階あるのですが、くまなく回ります。地下の洋書とかWEB系の本のコーナー、1階の雑誌コーナーでは女性誌から経済誌からライフスタイル系、アート系、旅行系、懸賞系までさらっと見ます。2階は小説や詩、趣味のあれこれコーナー、3階は建築、生物学、脳化学、農業林業、考古学、民俗学、医学、心理学、教育、そんなコーナーがあります。4階はデザイン、アート、音楽、語学、ものづくりなど。多分、この天神ジュンク堂に関しては、割と店員さん並みにどこに大体どんな本があるか答えられるような気がします。
テーマを決めて回ってみる。
すると発見がある。
自分の中では、何かしらその時のテーマみたいな物があって、その視点を軸に各階を回ります。例えば「社会性のない物事」というテーマがあったら、なんでこんな本を作ったんだろうという本を全階通じて探します。円周率をひたすら書いただけの本だったり、掛軸の図面だけを記してる本だったり、地質学者の人のスケッチだけを収録してる画集だったり、結構「これ誰が買うんだろ?」という本が見つかります。その時はそういう本を買います。
またある日は「もんぺの歴史」というテーマで回ります。ここまで単語が絞られていたとしたら、割と回るフロアは絞られてきます。2Fの趣味のファッションとか手作りの人のためのコーナー、3階の民俗学のコーナー、農業・林業のコーナー、4階の織物や工芸のコーナー。どれも違う視点でもんぺを捉えている文献がみつかります。この視点が違うというところが結構重要だと思っています。ファッションからの視点でいえば、それが醜いか醜くないか、どういう着方をされていたか?という観点で記している文献が見つかるし、民俗学的な視点でいうと、農家の生活の歴史の本の中に、しっかりともんぺの歴史やその当時の型紙が記してあります。織物や工芸のコーナーは、大体久留米絣や日本の布という観点や織物の観点からもんぺに関する情報がほんのちょっと収集できました。そういういろんな視点から見れるというところが結構面白い部分です。
同じものでも、視点を変えると違って見える。
それは本だけではなくて、全てに言える。
僕は視点の変換をしに本屋に行ってることが最近分かりました。今考えているある物事を、違う視点で見たらどうなるのかという部分に結構興味があって、それを得るために背表紙を沢山見ます。何週間か前に来た時、その時考えているテーマが変わっていると、背表紙に記してあるタイトルが毎回違ってみえます。物理的には同じ文字が記されているのですが、それは違う意味に捉えられるのです。そういうところに本の面白さがあるんじゃないかと考えています。
僕らはうなぎの寝床というお店をやっていますが、これも結構たくさんの視点で見られているような気がします。手仕事のお店と思われていることもありますし、もんぺのお店と思われていることもありますし、うなぎ屋さんと思われることもありますし、デザイン業をやってると思われることもあります。問屋さんと思われることもあれば、行政がやってるアンテナショップと思われることもあります。ま、そういう曖昧な作り方をしてるから、そういういろんな見方をしてもらえるという側面はあると思いますが、情報過多の時代、いろんな誤解が生まれ、いろんな視点があるというのが、世の中の面白さなんじゃないかなーと考えています。おわり。
白水