【日々のこと】もんぺはこういう現場から生まれている。

もんぺ 製造現場

トヨタの自動織機。
着物と同じ幅で地道に織る。
すると、柔らかい布が。

もんぺの2015年度版をリリースしました。今回のオリジナルの布はすべてこの久留米絣の工場から生まれています。久留米絣の工場は全部で30件ほど残っていますが、それぞれに特徴があり、やれることも違います。僕らは無地の布もたくさんつくりますので、それがやれる織元さんと組んで物を製造しています。

機(はた)はトヨタが車をつくる以前につくっていた自動織機。幅36〜8cmの着物の幅を織るための専用の機です。現在でもその機を使い織物を織り続けています。モーターで稼動している工房もあれば、ベルトで稼動している工房もあり、現場ではカッシャカッシャカッシャとシャトルが行き来する音が響き渡ります。織るスピードは広幅の布よりもずいぶん遅いですが、糸に負荷をかけずゆっくり織ることで、織り上がりから柔らかい布ができ、着ていくとまたまたやわらかくなっていきます。僕らは、糸番手や色目、柄などを織元さんに相談にのってもらいながら定番の生地をつくってきています。

今「綿」という素材や、「織物」の起源、このトヨタの自動織機で織ったら、普通の布とどう違ってくるのか?その辺を比較したり、他の産地と比較していったりと、もう少し深く久留米絣のことを見て行けたらなぁと試行錯誤をはじめているところです。

生産計画と今後の方向性。

僕の気持ちとしては、やっぱり、産地としてもう少し多くの布を計画的に織れるようになりたい。だから、生産計画をして量を発注できる仕組みをつくりたい。そういう計画をしていこうと思います。現状維持というのは、衰退であって、本当に残そうとするのであれば、やっぱり生産量を少しずつでもいいので伸ばしていく必要があると思っています。そうしないと新たな雇用や次の担い手を育てることがむずかしい。商いになってこそ、人を雇うことができるし、次につながっていくと思っています。

僕らはまだ3人の自分達だけのために精一杯の組織ですが、もう少し大きな社会的役割を担えるように努力していきたいと思います。では、また。

【通販】久留米絣 もんぺ

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