職人の肌感覚。

今、八女在住の伊藤有紀さんが撮っているドキュメンタリー映画「まちや紳士録」のパンフレットを制作しています。

映画に出てくる人だけではなく、町の営みも載せていこうと思い、様々な方の取材をさせて頂いています。蕎麦屋、飴屋、仏壇屋、提灯屋、カフェ、切り絵作家、小鳥の餌屋さん、酒店...八女は決して派手で観光客が多い町ではないですが、そこにいる人がほそぼぞと生業をまっとうしている町だと思います。そして、そこが魅力だと感じています。
蕎麦屋さんと飴屋さんに取材に行った時「一番大事な工程はどこですか?」とお聞きした時に「材料とその配合を決める時」ということを言われた。蕎麦で言えば、そば粉と水の分量を決めて合わせる部分。ここが上手くいかないと、後ずっと尾を引き、良い蕎麦にもっていけないようです。飴屋さんは、その日の天候、温度、湿度などを加味しながら材料の塩梅を決める。いい塩梅でやらないと、固くなりすぎたり、やわらかくなりすぎたりします。温度計や湿度計などはもちろんありはするのだが、両者とも最終的には肌感覚で決めるという。

機械化が進み、効率化された社会。それが悪いとは思いません。経済的な面が作用すれば、それは仕方ないことでもあるし、そうなっていくことが自然なことかもしれないです。ただ、やっぱり肌で感じながらしかやれない事もあることは知っておいて欲しい。それは、もしかしたら一般のものより値段が少し高くなるかもしれないけど、そこでしかやれない事をやって、その味、もしくは質を出しています。僕らはそれを少しでも伝えて行きたいと思います。

と同時に、写真やWEBで伝えるということに関して限界も感じていて、どうしようかと迷っている最中でした。

647八女の飴屋さん丸森製菓にて。

649八女のお蕎麦屋さん史蔵さんにて。

白水