萬緑 / 米焼酎つくりの現場へ。
八女には朝日屋酒店というお酒屋さんがある。
地酒である繁桝を中心に、店主の高橋さんの目で選んだお酒が並ぶ。先日「ちょっと熊本に米焼酎つくってるところがあって、一緒に見に行くね?」と声をかけてもらって熊本の焼酎をつくってる蔵へと行ってきた。僕は普段からお酒を飲む方ではないのだけれど、焼酎や日本酒がどんな風につくられているか気になってはいた。
訪れたのは松本酒造場という小さな酒蔵で萬緑という銘柄を主に米焼酎をつくっている。その日は仕込みの様子を見せてもらった。シンと冷えた酒蔵の中で米が蒸されていた。僕らに工程や今年の状況を話してくれながら作業は進んだ。ものづくりの現場の雰囲気はやっぱり気持ちがいい。
ざっくりと焼酎づくりと日本酒つくりの工程などは頭では理解できた(もちろん細かいことは何もわからない...)。杜氏の松本さんはとても真面目に真摯に酒づくりをしている。僕はまだ酒つくりについて無知ではあるが「いろんな工程などがあると思いますが、どこが一番のポイントですか?」と聞いてみると「はじめの米を洗う段階です。」と言われた。このはじめの一歩がしっかりとできていると、酒が仕上がるまでしっかり段階を踏んでいけば良い酒ができる。
この答えは僕の中でもしっくりきたし、すごく勉強になる言葉だなと思った。おそらく酒つくりだけでなく、他のものづくりでも、仕事でも根本的な考え方や企画、はじめの一歩をしっかりと踏み出せば後は右用曲折ありながらも良いものになっていくように思う。僕らお店やメディアというのは、伝えるのが一つの役目で「わかりやすく伝える」というのもポイントになってくる(僕は決してわかりやすくできてはいないが)。取材する時間も限られていることが多いので「核になる部分」を中心に取り上げることも多い。しかし、実際つくりてに話しを聞くと、本質的に大事な部分はそこではなかったりもする。
今の時代、情報化が進み、仕事も効率化を求められ、スピード感も求められる。その中でどれだけ本質的な部分に触れながら、一般の方々に伝えていけるかというのが、お店やメディアの役割かもしれない...
久しぶりに真面目な記事を書いてみた。今日まで三連休なのでお店開いてまーす。
米を冷ます作業。
五感が大事になってくる。
一次仕込み。酒つくりは生き物との戦いなんだなー。
焼酎の製法をわかりやすくまとめている表があった。親切だ。
左/朝日屋酒店の高橋さん、右/松本酒造場の松本さん。酒の専門用語はわからないことも多かった。
萬緑。飲んでみたいかたはぜひ朝日屋酒店へ。
僕は少し飲ませていただいたがおいしかった。でも他の米焼酎などを飲んだことがないので、詳しい評は書かないようにしようと思う。ぜひ飲んでみてください。
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2013/02/11
白水