過程を公開するということ。

関内潔さんの木の仕事(お弁当箱の展示会)が11月3日からうなぎの寝床ではじまる。

今回は、関内潔さんのお弁当を展示販売するのはもちろんだが、つくる過程を写真で記録し、展示するというスタイルをとった。一枚の木の板が裁断され、板となり、その板を削り、仕上げ、塗り、張り合わせ、お弁当箱へと姿を変えて行く。僕は結構そういう過程を見るのが好きだ。
ただ、この過程を一般の方に見せるのはどうかな?と展示会を企画する段階で考える。基本的な考え方としては、製作過程まで「わざわざ」見せる必要は基本的にないと思っている。最終的なものを見ればわかる。それをわかる人が買ってくれ。そう言うことも簡単だと思う。だが、もうそんな時代でもないように思う。
スーパーに行けば、綺麗に加工され切りそろえられた肉がパックにつめられて並ぶ時代。だれも、その肉を見ながら「何日前に誰かが牛をしめて精肉されていったんだろうなー。ありがたや。」と意識しながら肉を買う人はほとんどいないだろう。毎日意識する必要はまったくないのだが、意識しないことが当たり前になりすぎな時代なようにも思う。

手仕事のものにも同じことが言える。何度も言っているのだけれど「手仕事だからいい。」ということはまったくない。機械でできない人でしかできない部分を人の手で行う、風合いだったり、微妙な感覚的な仕事だったり。そして、うなぎの寝床にはそういうものを置いている。関内さんのお弁当箱は、ものを見たら「丁寧につくられている。」というのは感覚的には分かる。そのなんとなくの「いいな」っていう感覚の裏側を見たくなって、また伝えたくて今回の展示会を企画したのだ。

やっかいな時代なような気もするが、最終的には「これでお弁当食べたいな。」でいいんだと思う。そう思った方はぜひ買って愛用してもらえると嬉しいです。
展示会で待ってます。

もちろん、機械ともうまく付き合いながらやる。

見えないところの一工夫。


細かい作業の連続。


その2

◎お知らせ 展示案内

タイトル「関内潔さんの木のお弁当箱を解剖してみる。」

日時:11月3日(土)から11日(日)
場所:うなぎの寝床
住所:福岡県八女市本町267
TEL/FAX:0943-22-3699

※木のお弁当箱、お重などの販売はもちろん行います。

-概要-
木のお弁当箱をつくっている八女の関内潔さん。僕はそのお弁当箱を2年半使い続けた。お昼ご飯というものは毎日の暮しで欠かせないもの。関内さんのお弁当箱と妻の料理のおかげで、気持ちが良い昼の一時を過ごす事ができた。お店をはじめて関内さんの木のお弁当箱を扱わせて頂いて、使い心地はもちろん、その仕上がりからもわかる丁寧に作られたお弁当箱を解剖して見てみたくなった。なぜだかはよくわからないのだが。今回は木のお弁当箱ができるまでを展示してみようと思う。もちろん、お弁当箱の販売も行う。木の目のつまり方などによって重さも違えば、大きさも様々のお弁当箱が並ぶ。自分にあったものを見つけ、長く使って頂けたら嬉しくおもう。ぜひお越し下さい。 – 企画 白水高広

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facebook – 写真などもストック中。

2012 / 10 / 27
白水

 

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