倉敷帆布株式会社
倉敷帆布は2003年に設立した帆布生地の企画・販売会社です。1888年創業の武鑓(たけやり)石五郎・梅夫婦が倉敷市南部の児島地区で始めた織物業を起源とし、現在は石五郎さんの曾孫の武鑓篤志さんが代表です。児島地区は昔、瀬戸内海に浮かぶ島でしたが、江戸期に干拓され、塩に強い綿の栽培が始まり、真田紐や足袋が織られ、現在も学生服、ジーンズなど繊維織物の産地です。帆布は江戸期から帆船の帆として織られはじめ、現在は児島で国産帆布の約7割が生産されています。帆布は原糸2〜8本を1本の糸に合わせ、合わせる糸の本数で厚さが決まる厚地の織物です。倉敷帆布が合糸、撚糸、整経、製織まで一貫生産し、旧式のシャトル織機で織りあげた帆布生地は、耐久性と通気性に優れ、時が経つほど風合いが増します。江戸から続く帆布を現代の暮らしに取り入れてもらいたいと、自社ブランドの「倉敷帆布」や「JOBU」などでバッグや日用品を展開し、帆布生地がもつ可能性を伝えるものづくりに取り組んでいます。