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【つくりて紹介】田んぼからはじまるわら細工づくり。わら細工たくぼ(後編)

9月 6th, 2019

【つくりて紹介】田んぼからはじまるわら細工づくり。わら細工たくぼ(後編)

わら細工のために育てている稲。青々として気持ちが良いです。

宮崎県日之影町に工房を構えるわら細工たくぼでは、代表の甲斐さんの祖父の代から60年以上にわたってわら細工作りを続けています。もともと農家の副業のイメージが強いわら細工ですが、たくぼではわら細工づくりを専業で行っています。
日之影町も含めたこの地域は高千穂郷と呼ばれ、しめ縄をお正月だけでなく一年を通して玄関に飾る習慣があります。高千穂に訪れたことのある方なら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。一年間飾り、新しい年を迎える時に新しいものと取り替えるのです。
たくぼでは、しめ縄、鶴や亀などの縁起物の飾りから鍋敷きやスツールなどの実用品まで、さまざまな種類のわら細工を作っていますが、その原点となるものは一年中飾られるこのしめ縄作りにあります。10月の稲刈りが終わると12月まで県外からの依頼はお断りし、地元の方々のためのしめ縄作りに集中します。

地元に根ざす、たくぼのわら細工作り。高千穂郷ならではのしめ縄文化。
農家の閑散期の副業であったわら細工づくりは、生活様式の変化などにより少なくなりつつあります。需要がなくなれば作る人はいなくなります。作る人がいなくなるということは技術や文化が廃れてしまうということです。
高千穂は山あいの小さな町ですが、このようなしめ縄文化があることが、わら細工づくりの技術や文化の継承に繋がっていると言えます。今でこそ専業でわら細工を作り県外にも出荷していますが、たくぼさんのわら細工づくりはこの地域のしめ縄文化があってこそのものなのです。

約30年前に作られたしめ縄。良い味わいを出しています。
他にもいろんなわら細工や夜神楽に登場するお面、彫り物(えりものと読む)とよばれる縁起物の切り絵が飾られていました。たくぼでは代表である甲斐さんのご家族や地元の方、県外から移住されて来た方など約10名のスタッフで作業を行なっています。ちょうどお邪魔した時、数人ほどが作業をされていました。残念ながら写真がないのですが、作業場で座って縄を綯って(なって)いたり、ちょうどその日トラクターの調子がおかしくなり表で数人集まって慌ただしい様子でした。(普段はもっと静かなんですけど、と話す甲斐さん。)

乾燥させたわらの束。
一般的にわら細工は米を収穫した後のわらを使うイメージがありますが、たくぼでは米が実る前の青い状態の稲を収穫しているものもあります。生なので乾燥機で乾燥させます。もちろん収穫後の色づいたわらも使っています。コンバインは稲が傷むので使えないそう。

ギャラリーにはさまざまなわら細工がありました。わら作りに関しては特に工芸学校のようなものはなく、お父さんから教わったり独学で身につけたそうです。

わらの暖簾。今はかたくてパラパラとしていますが、人が通るごとに柔らかくなって経年変化していくだろうとのこと。

「わら細工を伝えていきたい、届けたい」、という思いから色んな作品を作っています。鬼木

ーつくりて情報ー
つくりて:わら細工たくぼ(宮崎県西臼杵郡日之影町)
通販はこちら→https://shop.unagino-nedoko.net/?mode=grp&gid=2021580&sort=n


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