【雑感にょろり】1200℃の熱をため込み、赤く熟れるトマト。

【雑感にょろり】1200℃の熱をため込み、赤く熟れるトマト。

 

砂地栽培のトマト。大量に飲ませていただく。

4月になりました。バタバタの年度末が終わり、新たな年のスタートを感じている渡邊です。よく考えてみれば、4月が新年度という国は世界中見渡しても日本くらい。桜をはじめとする自然界の春の訪れに、人間界も合わせているようで、いいなと思う反面、なんだか慌ただしく始まりと終わりが来るようで、せわしなくも感じます。

先月は、柳川で砂地栽培のトマトを作る、でん一農場さんにお邪魔する機会がありました。土ではなく、水はけの良い砂をひいて栽培する方法で、糖度と酸味が両方しっかり感じられる、味のぎっしりつまったトマトを作られています。作り手の田中良一さんは「千果(ちか)」「シシリアンルージュ」「桃太郎」などの様々な品種を育てられており、それぞれをミキサーでジュースにして、かなりの量のトマトを試食(試飲?)させてもらい、おなかも栄養も満タンになりました。

 

積算温度のはなし。熱をためこんで、赤くなる。

ハウスで育てるトマトは、3〜4月くらいが旬なのだそう。9月くらいに苗を作り10月に植え、そこから春にかけて育てていくのですが、面白かったのが「積算(せきさん)温度」のお話。日々の平均温度の積み重ねが、ある一定の温度を超えると旬を迎えるというもの。トマトの場合は積算温度が1200度くらいに達すると、赤く熟れ始めるのだそうです。
毎日毎日リセットするのではなく、少しずつ太陽の熱をため込み、来るべきときが来たら色を変える。自分自身も日々たくさんの人と出会い、いろいろな経験をし、その熱量をリセットすることなく積み重ねて、正しい形でアウトプットしていかなければ・・・というか、それが自然な形なのだろうと思います。

そしてでん一さんのように、土地と向き合い、微生物と向き合い、トマトと向き合い、口だけでなく行動として何かを実証するために生きている地に足のついた人たちのことを、私はとても素敵だと思います。だからこそ同時に、そういう人たちと関わるために自分自身はどういう役割を果たしていけるのか、地域の資源と魅力を発信することの目的はなんであるのか、発掘しっぱなしではなくどう後世に生かすのかを考える必要があるのかなと感じています。にょきにょきにょろにょろの春です。渡邊

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