【企画展】8月2日スタート!裏山の石から生まれる 緑のガラス工芸展

http://unagino-nedoko.net/hagiglass/

ガラスって一体何でできているの?

〜クリスタル・耐熱ガラス・カリガラス・編〜

写真は萩ガラスの原料を混ぜたもの。萩ガラスは笠山で採掘した石英玄武岩を100%使用し、そこにガラス成分を調整して精製します。この写真の原料を溶かすときれいなつやのある緑のガラスに変わるのです。

さて前回窓ガラスやガラス瓶は、硅砂をベースに木の灰と石灰を混ぜて溶解して作ったものだと紹介しました。そこをベースに今日は代表的なその他のガラスを紹介します。

まずは鉛クリスタル。スワロフスキーやバカラのガラスがこれに当たります。石灰の代わりに鉛を使用する事で、屈折率が高くなりガラスに透明感が出ます。柔らかいのでカットしやすく、カット模様を入れるとキラキラと美しく輝きます。バカラのガラスは高価なイメージがありますが精製自体は低い温度で可能なため、そこまで手間はかからないそうです。ではなぜ高くなるのか、それは装飾の基準が高く半分以上は製品とみなされないためだそう。精製やカット自体はしやすいが、仕上がりの完成度を高く設定する、そんな装飾的なガラスなのです。

続いて耐熱ガラス(ホウ珪酸ガラス)。ソーダ灰や石灰の代わりにほう砂を使用します。ほう砂とはスライムを作るときに洗濯のりと一緒に混ぜるあれです。ホウ珪酸ガラスは化学的な侵蝕や急な温度変化に強い性質があり、実験用のガラス器具、照明器具に使われる耐熱ガラスです。熱に強く、丈夫で軽い理化学用のガラスなのです。

最後にようやく出てきました、カリガラス。萩ガラスはカリガラスに分類されます。ソーダ灰の代わりにカリを使用する事で、硬質で発色がよく、ガラスにつやが出ます。ソーダガラスより300℃高い1500℃で溶解させて精製するため、そのための設備が必要になります。また溶解した後の形を作る作業時間が短く、高度な技術も必要です。そうしてつくられたカリガラスは丈夫で傷つきにくく、つやがあるガラスなのです。

ソーダガラス、鉛クリスタル、耐熱ガラス、カリガラスと4種類紹介してきました。鉛を入れて輝きが出たり、ホウ砂を入れて熱に強くなったり、カリを入れてつやが出たり、丈夫になったり。それぞれに特徴あるガラスになります。
皆さんの知っているガラスには少しずつ違う原料が入っていて、違う用途で使うガラスになる。家にあるあのグラスは何ガラスなのか、少し気になってきたのでは。是非調べてみてください!企画展ではこの4種類のガラスを展示しますのでこちらも是非見にいらして下さい。前田

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https://shop.unagino-nedoko.net/?mode=grp&gid=2081924

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◯トークイベント 大人のための化学講座・ガラス工芸編 「ガラスは何から出来ている?」
-地元の石英玄武岩で萩ガラスを復活させた藤田さんに聞く-
萩ガラス工房の代表・藤田さんから萩ガラス工房の取り組み、ガラス造りの話を化学の視点を交えながら伺います。
2019年8月3日(土)14時 ~(60分程度)
参加費:500円 冷茶付き
定員:20名(要予約)
↓こちらのページ下部お申し込みフォームよりお願いします。
http://unagino-nedoko.net/hagiglass/

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◯裏山の石から生まれる 緑のガラス工芸展
– 萩ガラス工房の取り組み –
2019年8月2日(金)~18日(日)
会場:うなぎの寝床 旧寺崎邸
休み:火曜・水曜休み
時間:11:30-18:00
住所:福岡県八女市本町327
電話: 0943-8021
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