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ヘルメット潜水
ヘルメット潜水株式会社は、1982年にウェットスーツやドライスーツを製造販売する会社として創業。2005年、ウェットスーツの素材であるクロロプレンゴムを使用した様々な商品を展開する自社ブランド「CLO’Z(クロッツ)」を設立。2007年にはウェットスーツ素材を使った新感覚の「やわらか湯たんぽ」の開発に成功します。最適な素材の開発だけでなく、お湯に溶けない接着剤を研究開発するなどして特許も取得しています。廃校となった高校跡地を自社工場として再利用しており、そこで型抜きや圧着・縫製・検品などすべて人の手により手作業で行っています。代表の伊賀正男氏は、取り巻く環境が変わりゆく中で「健康」を重視し、万病の元である「冷え」から現代の人々を救いたいとの思いで湯たんぽを開発しました。その他にもマットレスや医療介護用の商品を販売するなど、日々更なる技術の向上や商品開発を行っています。
■ 素材 : 保温性・断熱性に優れた、気泡入りゴム
ヘルメット潜水の商品には「クロロプレンゴム」という合成ゴムが使われています。ゴムの内部に繊細な気泡が含まれているため、天然ゴムや他の合成ゴムと比べて、保温性・断熱性に優れているのが特徴で、ウェットスーツの生地にも使用されています。特にヘルメット潜水では、独自に湯たんぽに最適である厚み(6.5mm)や気泡の密度などを研究開発し、特許も取得しているため、肌に長時間当てても低温やけどしにくくなっています。また、この独自開発されたクロロプレンゴムに、やわらかいナイロンジャージを貼った生地を使用しているため、気持ちの良い肌触りになっているのです。
■ 技術 : 特許取得の技術力と、丁寧な手作業で生まれる湯たんぽ
ヘルメット潜水の湯たんぽは、数々の試行錯誤と技術開発を経て、生まれています。ゴム素材を圧着するために通常使われる接着剤は、熱に弱いという特性があるため、耐熱性のある接着剤をメーカーと共同で開発。また、お湯を入れるための注ぎ口も独自に開発するなどの工夫を重ね、こうした技術を結集させた「やわらか湯たんぽ」で特許を取得しています(4898730号)。やわらかいゴム素材だからこそ、体のパーツに合わせた形を自由につくることができますが、丸みを帯びた立体構造になるため、機械での製造が難しく、ゴムの型抜き、接着、圧着、縫製、検品までのすべての工程を、自社工場で手作業により行っています。
■ 歴史 : 海が広がる国東半島で生まれた、ヘルメット潜水
美しい海が広がり、マリンスポーツが盛んな大分県国東半島で、1982年に創業したヘルメット潜水株式会社。もともとはウェットスーツやフィッシング用ウェダーなどの商品を主力に事業を展開しており、社名もダイビングの潜水法の一つである「ヘルメット潜水」から取られています。ある時、サーファーが海からあがった際に体を温めるための容器を作れないか、という相談をきっかけに、ウェットスーツ素材を使った湯たんぽの商品開発が始まります。2005年にはクロロプレンゴムを使用した自社商品ブランド「CLO'Z」を設立し、ほどなくして「やわらか湯たんぽ」が発売されたのです。
■ 思想 : 人々の健康改善に貢献できる商品開発を
ヘルメット潜水の伊賀正男社長は、湯たんぽなどの商品を通して、人々の健康改善に貢献したいという思いを強く持って取り組んでいます。湯たんぽの開発当時、医学会でクーラーなどからくる「低体温」が、抵抗力の低下や血行不良など悪影響を及ぼしているという論調が高まっているのを知った伊賀社長は、自律神経免疫治療を専門とする医師にコンタクトを取り、湯たんぽを使ってみてほしいと持ちかけます。そのことがきっかけで、医師と共同で商品開発することになり、肩・顔・目・足などといった現在の幅広いラインアップが生まれたのです。現在も介護用品や医療現場で使用できる多くの商品を開発しています。
※あくまでもうなぎの寝床が解釈する、つくりてのものづくりへの思いや思想です。
大分県のつくりて 全11社
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大分県由布市で竹工芸を行う中村さとみさんは、祖父が建具職人、伯父が大工ということもあり初めは日本家屋の欄間彫刻の仕事に就きます。その後、飛騨高山の家具メーカーに…
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小関工芸
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