「パリピな花火」と「しみじみ花火」/ 四国・瀬戸内 比較文化的 物産展

四国・瀬戸内 比較文化的 物産展 at 旧丸林本家(9/28まで)

九州(左):筒井時正玩具花火製造所(福岡県・みやま市)/ 西の線香花火東の線香花火
四国瀬戸内(右):カネコ(愛媛県・宇和島市) / ジャイアントクラッカー 赤

四国の南西部、愛媛県宇和島市には、日本国内のパーティークラッカーの約9割を生産するメーカー「カネコ」がある。宇和島市は、伊達政宗の長男・秀宗を初代宇和島藩主とする城下町。金子家の先祖は秀宗とともに仙台から来た武士で、代々、趣味としてつくった花火を神社に奉納していた。海外の文化が入ってきた戦後、先代の金子仁さんは花火と同じく火薬を使用する「パーティークラッカー」に着目。高品質で低コストの商品づくりを実現し、独自の技術や構造などの特許も保有している。

一方、福岡県みやま市の「筒井時正玩具花火製造所」では、パッと散りゆく火花を慈しむ「線香花火」が作られており、西日本で唯一の製造所でもある。

クラッカーと線香花火。用途も楽しみ方も異なるが、どちらも「火薬」を用いて日常生活に溶け込んだ稀有な発明でもある。

四国・瀬戸内のモノ、ずらり
見比べて紐解く、地域文化

土佐の鰹節に、愛媛のみかんジュース、木工、焼物、織物 …
うなぎの寝床 愛媛大洲店で紹介してきた「四国・瀬戸内」のものづくりを、八女でずら〜りとご紹介します。

「消費地ではなく生産地でものづくりを伝えるアンテナショップ」として、 2012年に福岡県八女市でスタートしたうなぎの寝床は、その土地らしさ(ネイティブ)の風景(スケープ)をつなぐ場所=「ネイティブスケープ」を定義し活動を続けています。 2023年からは、これまで九州を中心に取り組んできた活動を、異なる環境(四国・瀬戸内)で実践する「うなぎの寝床 愛媛大洲店」も運営。それぞれの地域で、それぞれの地域を軸とした地域文化を伝達していくことを目指しています。

その土地固有の文化とは何か?それぞれの土地性から生まれる生業が、どう固有なのか?そもそも、ものづくりは一つの地域で完結したものばかりではありません。「土地・自然・技術・人」など、多岐にわたる要素が混じり合いながら、相互に影響を受けながら営まれています。一つ一つを見つめるのはもちろん、他の地域とのつながりや比較で見えてくる発見もあります。

今回の企画展では、「四国・瀬戸内」のものづくりを、「九州」のものづくりと見比べてみます。比べて見える繋がりや、それぞれの地域の輪郭を捉え直すことを試みます。

四国・瀬戸内 比較文化的「物産展」
2025年9月12日(金)〜9月28日(日)

うなぎの寝床 旧丸林本家
店休日  火、水 (祝日営業)
営業時間 11:00〜17:00
住所   834-0031 福岡県八女市本町267
電話   0943-22-3699
駐車場  あり

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