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【日々のこと】2000年後から見た、現代を想像する展示会。

1月 19th, 2015

柴川敏之 作品 化石

表面は面白おかしく。
よく見ると皮肉たっぷりの展示。

九州芸文館で行なわれている「2000年後のピラミッド  柴川敏之展」に行ってきました。学芸員の花田さんの解説つきで贅沢に拝見しました。内容はというと、簡単に言えば面白いです。柴川敏之さんは、現代の文明の利器や日用品を化石化させるという作品をつくっています。キューピーちゃんやリカチャン人形や、時計、空き缶、靴、アトムやムーミン。ありとあらゆる現代のものを化石化させています。それは表面的に見ると、とても面白く謎解きのようです。「んー、これは何かなー。」多分子供たちにも楽しめる展示になっていると思います。

地域色が出た展示。

今回の展示会は、この筑後地方という場所で行なうことでユニークな点も見受けられます。王の部屋(ネタバレになるので写真はないです)では、壁に使われた拓本は土地の色であるベンガラの色が使われていたり、仏壇なども登場したり、八女周辺は古墳群が有名で、その出土品と柴川さんの作品がわからないように一緒にならべてあったり。地域文化と作品がユニークに入り交じっています。

現代人の古代に対する目を欺く
そして、人間の認識を疑う作品構成。

「あなたたちが博物館で見ているものは、実は全然価値がなかった日用品かもよ。」と言われているようです。発掘された土偶も神の化身(すみません、土偶のはっきりした役割を知らない。)として古代では扱われていたのだろうと現代の人は考えます。それは普通のことかもしれません。しかし、それに懐疑的な目を持たせてくれる。それが、この展示会の面白い部分だと僕は考えます。

博物館では学芸員の人が解説を加えます。柴川敏之さんの対談を聞いたのですが「美術館にあるものは、作者がわかっていて、本人による解説があったものが多いので、事実が変化することはない。けれど、博物館にあるものは歴史認識が変わったり、研究の新しい成果などが出てきたら物に対する解釈が変わることがある。」そういうニュアンスの話しをしていました(完全に正確ではない)。それは、すごく面白い観察だなと思いました。

だから、ウルトラマンがリカチャン人形が
2000年後、神の化身として捉えられる可能性がある。

だから、ウルトラマンやリカチャン人形を化石化したもの、携帯電話を化石化したものは、2000年後神の化身として捉えられる可能性はありますし、キューピーちゃんは土偶的かもしれません。そういう人間と歴史の認識の曖昧さを想像させてくれるような展示会です。

世の中の物を全てストレートに捉えるのではなく、斜めから見る視点も必要だと思います。そういうきっかけを与えてくれる展示会でした。ぜひ興味がある方は行ってみてください。では。

【情報】2000年後のピラミッド 柴川敏之展


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