【実験 散文】冬のもんぺ2枚履きという可能性。

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意外にも理にかなってると思う
もんぺ2枚履きの可能性。

「最近もんぺ2枚履き試しとるんよね。」ハルはつぶやきました。なるほど、その手があったか。。。もんぺは、冬寒いという難敵をなんとか乗りきろうと、いろんなアイデアを出したり、試しにチャレンジしているがなかなか上手くいかなかったというのが、この2年間。もんぺの下にヒートテックを来たり、機能的な股引を着たとしても、やはりもんぺ本来がもつ着心地という面を殺してしまいます。ヒートテックとか暖かいのだけど、やっぱり汗を書いた時とかちょっと気持悪い。保温性とかどこかの方向性に特化した機能というのは化学繊維がなせる技ですが、自然本来の調整能力に関しては、僕はやっぱり自然素材が強いと感じています。それは自分がいろいろな素材を着てためして実験している成果でもあるかなーと思ってます(もちろん世界にあるすべての素材を試した訳ではないので、なんともあくまでも実験としか言えないけれど)。

昔の知恵の遺伝子を引き継ぐ。

このもんぺ2枚履きというのは、僕の理論的にはかなり理にかなっていて、綿は顕微鏡で見ると中空構造になっていて、その部分が調整能力があると書籍で読みました。夏は汗をかいてそれを吸ってくれ、発散してくれます。冬は温かい空気を担保してくれる。綿は夏涼しく、冬は温かいと言われていました。しかし、それは一昔前までは化学繊維というのがあまりなかっただけで、綿か麻、絹の中で比べたら綿が暖かかったということではないかと。さらに、もう少し妄想を膨らませてみると、もちろん、昔は冬綿1枚だけで衣服を完結させていた訳ではないと思います。それを何枚か着ていた。半纏の構造を見てみても、綿と綿の間に綿を入れるという、これでもかという綿の積層構造です。今はポリの綿を入れたりもしますが。

その構造の意思を受け継ぐとしたら、この2枚履きというのはかなり理にかなってるんじゃないかと思います。ということで今実践しているところです。もし興味ある方がいたらぜひ実践してみてください。

現代効率から抜け落ちた感覚を
現代技術で表現する。

ちなみに、久留米絣のもんぺが着心地がいい所以は僕は織機にあると思っています。これは化学的データ的な裏付けはないから、僕の主観としての見解として見てほしいと思うのですが、反物幅でゆっくりと織る昔ながらの織機で織りをしているから、適度な密度のムラと、ゆるさがあるので、柔らかい生地ができると思います。これは現代が追い求めてきた「効率化」という変化から抜け落ちた良さのような物だと思っています。

そういう現代効率から抜け落ちた、効率では計れない価値のようなものが地方にはたくさん落ちてます。それを拾い上げるのが喜びでもあり楽しみです。それを、昔そのままの形ではなくて、現代における技術で、現代に暮らす人にちゃんと届くように伝えたいなーと思っています。

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白水

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