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【日々のこと】物質フェチな日本人。MONPEの布。

1月 18th, 2015

物質フェチ 久留米絣の布の設計

細かくリニューアル。
今年の久留米絣MONPEの生地。

去年の夏から、今年用のもんぺの生地の仕込み作業を行なっていました。そして、今その布が大分あがってきています。うなぎの寝床オリジナルのもんぺに関しては「定番」というのを意識していますので、去年から柄などを大きく変えるということはやりません。去年の反省点であるちゃんと、欲しい人に欲しい柄を届けることができなかったという、僕の生産計画のミスを改善するために、生産スケジュールを去年よりも綿密に組んで行くという作業と、細かいリニューアルです。

ベーシックなもんぺ。
厚地のもんぺ。

久留米絣は、ベーシックな生地の厚さは経糸が40番双糸、緯糸が20番単糸というものを使いますが、去年は「ニッポンのジーンズ」というキャッチにも適するように、少しがっしりとした厚めのもんぺを製作しました。それはそれで良い取り組みだったと僕は自負しています。ただ、夏に厚地とベーシックな生地のもんぺを履き比べると、やっぱりベーシックのもんぺの方が確実に涼しいです。

久留米絣の生地のもんぺを履いたことがない方は、他の素材のズボンやジーンズと比べるので、厚地のもんぺでも十分涼しく感じるようですが、いくつもの生地感を履き比べた僕としては、やっぱり夏はベーシックな物が良い。という判断をしました。さらに、秋冬になってくるとやっぱり厚地が良くなるんです。ベーシックな物より厚地の方に自然と手が伸びる。気候によって体がそういう風に反応しました。去年はそういう自分なりの人体実験も含めた調査のような期間でもありました。

そこで今年は、夏までの間はベーシックなものを中心にオススメして販売しようと思います。卸先さんにもそのように意思を伝えようと。そして夏から秋にかけては、厚地をリリースします(全種類ではありませんが)。そして、それらの在庫をしっかり確保できるように、欲しい人にきちんと行き渡るように、今縫製スケジュールも考えています。ぜひ、楽しみに待っていてください。

生地感と、生地の色と、生地の厚さの調整。
日本人は物質フェチであると思う。

こんな感じで、こちらのエゴと意思も含めて、微妙な調整を続けています。写真は左のブルーの生地は無地なのですが片羽毎(経糸が一本毎)に糸の太さが違って、凹凸をつくるという生地です。遠くから見たらなんてことない生地なんですが、なかなか素晴らしい風合いにあがりました。非常に良い生地です。その奥の深緑はベーシックな糸番手の生地です。

日本人は、物質フェチだと思います。ある対談で建築家の隈研吾さんがおっしゃっていたのですが、この物質フェチという性質自体は、僕も日本人が誇れる部分だと思っています。よく言えば、細部までの気遣いと目に見えない部分までの努力の賜物。悪く言えばやりすぎ(笑)。久留米絣の工房の方々も、他の工房と差別化を計ろうと、それぞれで様々な努力をされています。糸の干し方や、糸の太さの調整、機械の調整方法や、湯通しの回数。久留米絣はざっとわけても30以上の工程があり、その一つ一つに、工房毎のノウハウがあります。

消費者の人はあまり分かりにくいかもしれませんが、布を詳細に見てみると、やっぱり工房の色がでます。そこが関わるものとしては、非常に面白い部分です。工房毎での性質の違いまでは、マニアックすぎて発信するつもりはありませんが、その職人さんたちの物質フェチ感が僕はたまらなく好きです。

去年のもんぺ博でも業者さんが「いやー、あのつまみ染めの紫色(紫だったかは確かではない)は衝撃やったねー。」と会話をしていました。もう、消費者にとってはどうでも良い話ですが、その色は染色の関係で今まで出せない色だったらしく、業界では超斬新だったようです(笑)。 僕は嗚呼面白い会話だなー。と思って聞いていました。

ただ、作り手本意の製品になってはならない。
あくまでも、使う人を中心に考える。

つくりての細かいこだわりというのは、勝手なものです。頼まれてもないのに、手間を増やしてコストがあがって、買いにくくなるというのは本末転倒ですし、あくまでも使う人のことを考えながら、価格と布の製造にかかる手間と、あらゆることを考慮しながら、製品をつくらないといけません。作り手と使い手をつなぐというコンセプトを掲げている僕たちは、個人的な楽しみは持ちつつも、客観的に製品をつくっていきます。

今年のもんぺは3月ころにリリースできると思います。どうぞお楽しみに。

【通販】久留米絣のもんぺ

P.S…ちなみに、物質フェチについて語っている動画は下記。


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