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八女ふるさと塾20周年。まちづくりにかける熱い人々と、これからの八女のこと。

1月 15th, 2015

八女ふるさと塾 20周年

八女には6・7つのまちづくり団体が存在します。その中で「ふるさと塾」という団体の20周年のシンポジウム&懇親会があり、僕はシンポジウムのパネラーとして出席させてもらった後、懇親会に参加しました。

20年前、平成3年の大型台風をきっかけに
町並みを守ろうという動きがはじまった。

九州にお住まいの皆さん、覚えているでしょうか?平成3年の大型台風のことを。僕は7歳くらいでした。びゅーびゅーと風が吹き、家の瓦が飛んだのと、台風の豪雨・豪風が吹き荒れた後小学校に登校する時に、小学校の運動場の端っこにある10M以上はあろうかという大きな木が根こそぎ倒れて、フェンスに寄りかかっていました。僕は唖然としつつ、子供心では日常ではない何かにワクワクしていました。社会性もない子供にとっては、ビュンビュンと風が吹いて楽しかったのでしょう。台風がきたら学校も休みになるし、やったーという感じでした。

ちょうどその頃、八女でも同じように台風の影響で瓦が落ちたり、建物が倒壊したりと被害を受けたと聞きます。それをきっかけに家を新しくしたり、古い家を倒して駐車場にする人が出てきました。そこで地元住民の人達が立ち上がったのです。国土交通省の街なみ環境整備事業を利用して土木的な領域を整えたり、文化庁の重要伝統的建造物郡保存地区の指定を受け、建物を改修する場合に一部の補助を受けたり、勝手に駐車場にできなくしたり、外観を変える時はある程度の規制をかけたりと、国が持つ制度も利用しながら町並みに関するルールをつくってきました。

空き家は改修されたり、埋まったり
次の世代も育ってきたという現在地点。

自分たちが住んでいる町だから褒める訳ではなくて、客観的に八女のまちづくりに関わる人たちの精神性は本当に素晴らしいと思います。みな身銭を切りながら、本当に危機感とやりがいを持ってまちを守ろうと取り組んでいます。もちろん全てがうまく行っている訳ではないし、それぞれの想いは微妙に違います。しかし、大きいベクトルは「まちを良くする」という部分に向かっていて、ずれてないように思います。さらに、お互いの意見の相違はある程度了解しながら、微妙な距離感でみなが共存する。外部の人も入ってきて、その塩梅は絶妙なバランスで保たれているように見えます。

現在91歳の生きる歴史事典 松田久彦さん(相当話しが面白い!)を第一世代とすると、20年前から動き出している建築家の中島孝行さんや、当時は行政マンだった北島力さん、お医者さんで先祖代々八女福島の高橋宏さん、西日本新聞の牛島幹さんたちが第二世代だろうか。ふるさと塾の20周年記念には八女市のロゴマークをつくったペドロ山下さんも来ていて、八女手漉和紙でつくった作品の作品発表のことも話していました。ペドロ山下さんは、田中一光さんに師事し、今はもちろんフリーランスで大活躍のイラストレーターです。こんな人も関わってるのです。

そして、第三世代はふるさと塾にはじめから関わっている朝日屋酒店の高橋康太郎さんが中心だと思います。そして、移住してきた僕らや、Iターン、Uターンで八女に住む人たちが第三世代になるでしょう。僕は正直八女のまちづくりにがっつりとは関わりたいという想いはなく、あくまでも今の仕事をしっかりやることで、お客さんが八女のことを知ってくれて、町を歩いて欲しい。ということを軸にしていますが、仕事で得た知恵などが、まちのために役にたつのであれば、還元できる部分はしたいと考えています。

課題は何か?
やはり一つはどうしても出てくる経済の問題。

八女のまちづくりに関しては、もちろん国の補助金なども活用してはいますが、八女の住民の方々も自分たちの身銭を切りながら建物を直しています。僕らが今入っている建物に関しても、お隣のゲストハウス川のじと、その隣の木工作家・国武秀一さんの3棟(丸林本家)合わせて7500万円改修にお金がかかっています。そこから4500万円ほどは、住民とまちづくりに関わる方が担保して、お金を出しています。それを僕らが払う家賃から返していくという仕組みです。この辺の仕組みは八女福島 まちづくりの記録という本にまとめているので、興味ある方は購入ください。

「国の補助がない」という考えを
まずは基本ベースに置くことが当たり前。

はじめまちづくりを始めた人たちは、かなり強い意志を持ってまちを守ってきました。その意思は今受け継がれようとしていますが、ある程度冷静な視点も必要だと思っています。まずは「国の補助がまったくない」ということをベースに基本的にものを考える必要があります。この根本的な部分がまちづくりの人々には欠けている部分だと思います。国の補助がまったくないということは、その活動をする資金や、建物を改修する資金を自分たちで稼ぎ出さないといけません。そしたら、視察に来てもらった人に何か買ってもらう物を提供したり、サービスを提供したりするという方にインセンティブが働きます。国の補助を基本に考えると、そういう風にインセンティブも働かないし、自分たちの人件費も考えません。

全部が全部仕事にする必要はないと思いますが、みんなそれぞれの専門分野の延長線上で、仕事としてまちづくりに取り組めることがあると思っています。それを意識することだけでも全然違うと思います。ボランティアという考え方は響きは良いかもしれませんが、無料から生まれるものは無料の価値しかないことも多くあります。ちゃんと費用をかけて、その分来る人が満足できるサービスを提供できることが重要だと思ってます。

最近ブログに考え方を、しっかり書くことを決めました。するとどうしても「お金」の話を抜きに語ることができないのが、良くもあり悪くもあると思います。お金に関しては交換価値であり、物質的な価値はないのですが、自分たちが生活していく上で、まちを守って行く上で、お客さんと、社会と接点を持つ上で必ず必要な概念です。あまりそれを書きすぎるとなんだか金の亡者みたいに見られるかもしれませんが(笑)、ま必要なものだから仕方ありません。個人でありあまるお金が欲しくて物欲があるという訳ではないのですが。

少し横道にそれましたが、まちづくりに置いてもちゃんと経済の面とコミットしていくことが重要だという話です。なんだかまちづくりになるとすごくフンワリした良い話か、超学術的なあまり意味をなさないまちづくりかどっちかが多いので、実質的な部分でもっと語られていく必要があると感じています。

八女は人的資源は揃っている
これからが面白くなる。

僕が言うのもなんですが、八女は結構面白い人たちたくさんいます。それは、おそらく八女だけではなく、どこの地域にも面白い(主観的すぎるか)人材と、面白い資源とはありふれていると思います。大事なことは、そこに目を向けることができるのか?ということ。僕らは、その面白い部分をちょっと紹介していけたらと思っています。そういう役割だと思っています。コツコツとその発信できる体制を整えていくので、どうぞお楽しみに。

白水


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