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【本を読む】本の逆襲/内沼晋太郎

3月 23rd, 2014

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

新品価格
¥987から
(2014/3/23 11:30時点)



NUMABOOKS

1250

本の機能や形態や、ふさわしいコンテンツや
「ホン」をもう一度考え直させてくれる本。

うなぎの寝床は2014年3月「福岡八女まちづくりの記録」という簡易書籍(68ページ)を制作、販売しました。一般の書籍流通の流通は、出版社が音頭をとって、作家・デザイナー・編集者・印刷所・ライター、制作に関わるいろんな人と共に物理的な印字された紙の束である「ホン」をつくりあげ「取次」という出版業界の商社のような機能を持つ業者を通り、書店へと運ばれます。今回、うちが発行した本は、その流通網はまったく使わずに、実質自費出版という形をとりました。

2000部刷ったのですが、売れるのか?という問題は常にあると思います。ですが、僕はある程度は長期的に売れていくだろうという予測のもと、もちろんつくりました。なぜかというと、八女は「まちづくり」という分野に置いては、そこそこ有名な土地でもあり、いろんな方が視察にこられています。その人たちに対して、ちゃんと渡すまとまった資料がありませんでした。大体視察に来る方々は「まちづくり」に興味があったり、自分のまちにノウハウを持ち帰りたいという方が多いのです。その方々のための後で見返す事のできるハンドブック的な資料をつくったのです。

おそらく、大手出版社では作れないけど、個人でもつくれないという領域の本だと思います。その土地に住んでいて、ある程度デザインができて、販売の機能を持っているという僕らだからできた仕事だという自負はあります。僕にとっては、これも本をつくるという一つのあり方だと思います。
しかし、もっと良い形や形態もあるのではないかと考えています。視察に来る方にとっては物理的な本という形で持ち帰ってもらうというのがベストで良いと思う。
ただ、資料として遠くの方が見たいという時は、本をネットで買ってもらい郵送するより、電子書籍で印刷代なんかもさっ引いたところの、コンテンツ料だけを支払ってもらい、WEB上で読んでもらうという形態が一番いいのかもしれない。なんても思います。

何にしろ、今から本を読む立場としても、コンテンツを発表していく立場としても「ホン」の機能やふさわしい形態は考え続けていかなければならないかもしれません。僕にとっては、参考になる部分もいくつかありました。目次をあげておきますので、本をつくりたい、売りたい、なんて事に興味がある方はぜひ読んでみてください。

– – – – – – – – – 目次 – – – – – – – – –
第一章 本と人との出会いを作る
1.「ブックコーディネーター」というやや恥ずかしい肩書き
2.才能のなさに気づいてミュージシャンをあきらめる
3.作りかけの雑誌のデータが消えて編集者もあきらめる
4.「活字離れ」はぼくたちのせいではない
5.せっかく入った会社を2ヶ月でドロップアウト
6.本と人との偶然の出会いを作るユニット
7.「包む」ことで本と人との「あいだ」を作る
8.偶然の出会いを生み出す二つの方法
9.本棚はブランディングの道具になる
10.本を飲食店のメニューに載せる
11.紙の本だからこそ「世界で1冊」になる
12.本はもはや定義できない

第二章 本は拡張している
1.紙の本ができるまで
2.日本全国どこにでも早く届ける出版流通の仕組み
3.大規模かつ特殊な仕組みの壁を乗り越える
4.出版流通の外側にも本はある
5.デジタルの本もみんなのものに
6.コンテンツよりもコミュニケーションに熱狂する時代
7.本はインターネットに溶けていく

第三章 これからの本のための10の考え方
1.これからの本について考えるために
2.カレーも本である
3.もっと読みたいスキャンする
4.「Kindle ストア」のネーミングは判断ミス
5.真っ先にデジタルになったのは「検索」
6.インターネットと「宣伝」と「販売」と「共有」
7.本がライブの「体験」になる
8.本の最小単位は「論点」
9.新しいフォーマットから新しいコンテンツが生まれる
10.インターネットを欲望する本・しない本
11.「ソーシャルリーディング」の可能性
12.世界で出版するコストの激減
13.紙の本のプロダクト性が際立つ
14.本の売り方が多様になる
15.本を介したコミュニケーションの場
16.「本遊び」から広がる空間
17.「公共財」としての本
18.本が「売り物」でないと想像してみると

第四章 本の仕事はこれからが面白い
1.「書店」が減っても「本屋」は増える
2.コンセプトは「これからの街の本屋」
3.イベントの企画は本の編集と似ている
4.「毎日」にこだわると「磁場」ができる
5.ビールも家具も売る理由
6.これからの新刊書店は「掛け算型」
7.「本屋はメディア」を本気でやる
8.「本のある生活」のための道具を作る
9.使ってみたい道具があるから、本を読む
10.書店で売る事ができる、本以外のものはなにか?
11.本を作ることだけが出版の仕事ではない
12.あなたも「本屋」に
13.本には世界のすべてがある

– – – – – – – – – 目次 – – – – – – – – –

内沼晋太郎(うちぬま・しんたろう) NUMABOOKSより引用
1980年生まれ。numabooks代表。ブック・コーディネイター、クリエイティブ・ディレクター。一橋大学商学部商学科卒(ブランド論)。 卒業後、某外資系国際見本市主催会社に入社し、2ヶ月で退社。その後、千駄木「往来堂書店」のスタッフとして勤務する傍ら、2003年、本と人との出会いを提供するブックユニット「book pick orchestra」を設立。2006年末まで代表をつとめる。のちに自身のレーベルとし「numabooks」を設立し、現在に至る。
異業種の書籍売り場やライブラリのプロデュース、書店・取次・出版社のコンサルティング、電子書籍関連のプロデュースをはじめ、本にまつわることを中心に、あらゆるプロジェクトの企画やディレクションを行う。
2012年、東京・下北沢にビールが飲めて毎日イベントを開催する本屋「B&B」を博報堂ケトルと協業で開業。ほか、読書用品ブランド「BIBLIOPHILIC」プロデューサー(red dot award communication design 2012 を受賞)、これからの執筆・編集・出版に携わる人のサイト「DOTPLACE」編集長などを勤める。著書に『本の逆襲』(朝日出版社/2013)、『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』(朝日新聞出版/2009)がある。

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